ファイナンス 2024年5月号 No.702
82/88

はまぽん佐田岬灯台佐田岬半島(風車入り)する最も古い提供店は、昭和23年の創業です。長崎のちゃんぽんは、豚骨ベースで白濁した濃厚なスープであるのに対し、八幡浜ちゃんぽんは、鶏がら・鰹・昆布などでだしを取った黄金色のスープで、あっさり風味が特徴です。麺は、太めの中華麺を使用する店が多く、たっぷりの野菜に豚肉、それに八幡浜の特産品である蒲鉾・じゃこ天など水産練り製品を具材として使用し、地元風にアレンジされています。現在、市内での提供店は、食堂やレストラン、カフェ、居酒屋、ホテルなど、32店舗が、こだわりのちゃんぽんを提供していますので是非、地元のソウルフードを食べ比べていただき、味だけでなく、店の雰囲気や、八幡浜の生活風景なども楽しんでください。また、同市の商工観光課には、平成22年4月1日付で「商工観光係長・ちゃんぽん担当」を設け、従来から地域経済に尽力してきた八幡浜商工会議所青年部の取組に、行政としてこれまで以上に携わり、平成26年9月には、「八幡浜ちゃんぽん振興条例」が制定されました。同市が設置された3月28日を「八幡浜ちゃんぽん記念日」とし、観光客向けに「八幡浜ちゃんぽんMAP」を作成するなど、活気ある街づくりに取り組んでいます。なお、八幡浜ちゃんぽんPRキャラクターとして、全国公募作品の中から生まれた「はまぽん」は、ちゃんぽんとチャンピオンのイメージを合わせたキャラクターで、各種イベントを中心に登場して頑張っています。かつて、「岬十三里」と呼ばれる交通の難所でしたが、今では昭和62年に開通した頂上線(愛称:メロ佐田岬半島佐田岬半島は四国の最も西に位置する管内西宇和郡伊方町に属する半島で、長さ約50km、最大幅6.4km、最狭部0.8kmの日本で一番細長い半島です。ディーライン)により快適なドライブが楽しめます。複雑に入り組んだリアス海岸には、紺碧の海と、どこまでも広がる澄み切った空、緑深い山々が西へと続き、雄大な景色の中で、心が洗われるような気持ちにさせてくれます。佐田岬半島は北西からの季節風の影響を受けやすいことから、風力発電のための風況が良く、年間平均風速8.3m(高さ40m地点数値)と、日本でも有数の強風地域です。この強風を地元では「まじ」と呼び、農業に悪影響を与える「悪魔の風」と揶揄されていましたが、マイナスのイメージしかなかった風を、プラスの発想に変換し、発電のための巨大な風車が47基立ち並ぶ、風力発電を中心とした街づくりへと繋げています。佐田岬灯台は、佐田岬半島の四国最西端の岸壁にそびえる白亜の灯台です。外国船の来航や海運業が盛んになってきた近代、豊後水道を行き交う船舶などから熱望があり、起工され、対岸にあった関崎灯台のレンズを移設し、大正7年4月1日に灯りが灯りました。佐田岬灯台 78 ファイナンス 2024 May

元のページ  ../index.html#82

このブックを見る