ファイナンス 2024年5月号 No.702
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ファイナンス 2024 May 75一条大祭宿毛湾から望むだるま夕日太平洋を望むジョン万次郎像土佐一条氏は、応仁の乱を機に中村(現四万十市)に下向し、京都を模して造った碁盤目状の街並みは「土佐の小京都」と呼ばれています。一条神社は「いちじょこさん」の愛称で親しまれ、毎年11月の一条大祭では、京都の下鴨神社のご神火による提灯行列などが行われています。これは、暖かい黒潮の水蒸気と冷たい大気の境目に光が反射して起きる自然現象です。一条神社一条神社は1862年、中村御所跡に中村の文化・経済の発展に尽くした土佐一条氏の遺徳を偲ぶ有志によって建立されました。だるま夕日だるま夕日は、冬の宿毛市の宿毛湾に太陽が沈む直前に、太陽の光が海面に反射し、太陽が2つつながって、だるまのように見えることから、「だるま夕日」と呼ばれています。この自然現象が見られるのは11月から2月中旬にかけて20回ほどで、完全なだるま状になるのはわずか10回程度であり、1回につきわずか3分間です。偶然が重なったわずかな時間に出現することから「幸運の夕日」とも言われています。アメリカでは、英語、航海術、測量術を学んだ後、1851年に鎖国時代の日本に帰国。帰国後は、土佐藩において、アメリカでの経験を生かし、幕末の志士の指導に当たり、坂本龍馬、板垣退助、中江兆民、岩崎弥太郎などに多大な影響を与えたと言われています。足摺岬には、ジョン万次郎の銅像があり、手には航海や測量に欠かせないコンパスと三角定規が握られ、今でも雄大な太平洋を眺めています。約4kmの島です。透明度が高いエメラルドグリーンの海は「船が宙に浮いて見える」と言われるほどです。ジョン万次郎ジョン万次郎(中濱万次郎)は、1827年土佐の中浜(現土佐清水市中浜)の漁師の子として生まれました。1841年14歳であった万次郎は漁に出て遭難し、アメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号に助けられアメリカに渡りました。柏島柏島は、大月半島の先端と2本の橋でつながる周囲四万十市

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