[2]. 齋藤通雄・服部孝洋(2024)「齋藤通雄氏に聞く、国債を巡 ファイナンス 2024 May 51齋藤通雄氏に聞く、国債を巡る資金の流れと特別会計の基礎(後編)参考文献[1]. 齋藤通雄・服部孝洋(2023)「齋藤通雄氏に聞く、日本国債市場の制度改正と歴史(後編)」『ファイナンス』26−35.る資金の流れと特別会計の基礎(前編)」『ファイナンス』りない部分をどこからか借りてしまおう、ということはできないわけです。服部 そこの借入の窓口も、理財局の国債課がやっているわけですね。齋藤 そうですね。先ほども(本インタビュー前編)お話ししたように、特会に関する法律のなかで、資金調達周りや借りた後の返済・利払いの段階のいろいろな事務は、理財局がやるということになっていますね。特会への批判とその払拭服部 特会については、分かりにくいなど、一定程度批判があるという事実はあると思います。そのあたりの批判を減らすためには、政府としてどういう努力をしていく必要があるとお考えでしょうか。齋藤 それぞれの特会を所管している各省庁で、それぞれの特会がどういう目的があって、どういう役割を担っていて、そのためにどのようにお金が入ってきて使われているのか、ということをきちんと説明することだと思います。財務省の主計局と各省庁の予算のプロセスで歳出が決まるわけですが、無駄がないようにチェックをしているということも、きちんと伝えていくということですね。服部 これまで特会の統廃合を進めているわけですが、今後も時勢に合わせた統廃合が必要かもしれません。本日お話しした特会は、主に、国債に関係するところだけを取り上げているため、本稿を読んで特別会計に関心を持った方は「特別会計ガイドブック」などを手に取ってほしいです。齋藤 たしかに、特会全体についてお話をしたというよりは、国の資金調達と返済・利払いを巡る資金の流れに一般会計・特会がどう絡んでくるのかを中心にした話でしたね。服部 今回は、予算の中でも、特別会計についてお話をしていただきました。貴重な機会をいただき、ありがとうございました。齋藤 ありがとうございました。
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