*5) EMP(Electro Magnetic Pulse)とは、電磁パルスのことである。*6) GPI(Glide Phase Interceptor)とは、滑空段階迎撃用誘導弾のことである。*7) SDA(Space Domain Awareness)とは、宇宙領域把握のことである。・ P-1(哨戒機)(3機 1,036億円)【▲3億円低減】・ SH-60L(哨戒ヘリ)(6機 665億円)【▲4億円低減】・ 12式地対艦誘導弾能力向上型の地上装置等の取得(130億円)【▲14億円低減】・ PAC-3の再保証(204億円)【▲32億円低減】・ Xバンド通信衛星(きらめき3号機)の試験・管理役務(12億円)【▲30億円低減】・ Ⅴ-22(オスプレイ)維持整備費(244億円)【▲45億円低減】・ Ⅴ-22(オスプレイ)シミュレータ購入(44億円)【▲10億円低減】・ 次期PFI船舶の契約(305億円)【▲19億円低減】・ 先進揚陸支援システムの研究(33億円)【▲23億円低減】・ 無人水陸両用車の開発・将来EMP*5装備技術の研究(294億円)【▲11億円低減】また、厳しい募集環境の中においても、優秀な人材を確保するための募集業務(30億円 ※歳出額)や、自衛隊員の生活・勤務環境の整備として自衛隊員の宿舎の老朽対策工事等(479億円)に必要な予算を措置するとともに、女性自衛官の活躍を推進するため、隊舎における女性用区画、女性用トイレや浴場などの生活勤務環境の改善のための整備(139億円)に必要な予算を措置している。3.人的基盤の強化への取組自衛官の予算上の人員数の上限としていた自衛官の「実員」を廃止し、人員数を見込む際に根拠とする採用数を過去の実績を踏まえたもの等に変更する一方で、自衛隊員の任務や勤務環境の特殊性を踏まえ、艦艇の乗組手当、特殊作戦隊員手当等の諸手当の増額(96億円 ※歳出額)を行うことで、具体的な処遇改善を実現。(1)防衛力整備計画対象経費ア スタンド・オフ防衛能力○ 我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊等に対して、対空ミサイル等の脅威圏外から対処するスタンド・オフ防衛能力を抜本的に強化するため、新地対艦・地対地精密誘導弾の開発(323億円)、12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型・艦発型・空発型)の開発(176億円)・製造態勢の拡充等(486億円)等を実施。イ 統合防空ミサイル防衛能力○ 高度化する弾道ミサイル等の脅威から我が国を防護することを主眼として、イージス・システム搭載艦(2隻:3,731億円)の建造に着手。○ 極超音速滑空兵器に対し、滑空段階において対処するため、GPI*6の日米共同開発(757億円)に着手。○ これらのほか、弾道ミサイル、巡航ミサイル、極超音速滑空兵器等への迎撃能力を強化するため、SM-3ブロックⅡA(弾道ミサイル防衛用迎撃ミサイル)(699億円)やSM-6(長距離艦対空ミサイル)(357億円)等を取得するとともに、PAC-3、PAC-2GEMの再保証(204億円、755億円)を実施。ウ 宇宙領域における能力強化○ 国民生活及び安全保障の基盤である宇宙領域把握の強化を図るため、令和8年度に打上げを予定しているSDA*7衛星を整備(172億円)するほか、民間事業者が運用する光データ中継衛星を利活用し、静止軌道間での光通信データ伝送実証(48億円)等を実施。○ 宇宙領域を活用した情報収集能力の強化を図るため、周辺地域の画像解析用データを取得(247億円)。4.令和6年度予算における主要事業令和6年度予算は、防衛力の整備等に必要な事業を着実に推進しているところ、その主な内容は以下のとおりである。 30 ファイナンス 2024 Apr.
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