(写真9)G7新潟財務大臣・中央銀行総裁会議における各国出席者(写真10)夕食会(G7新潟)の様子(写真11)新潟の地元花火師が制作した花火の打上げ2023年日本議長下におけるG7財務大臣・中央銀行総裁会議の成果4.結語2022年7月にG7財務大臣・中央銀行総裁会議政策企画事務局が始動し、2023年の議長国に向けた財務トラックの優先課題の検討が始まった。2023年に入ってからは議長国としての本格的な会議運営が始まり、新潟以外にも、インド・ベンガル―ル(2月)、ガンディーナガル(7月)、アメリカ・ワシントンD.C(4月)、モロッコ・マラケシュ(10月)でのG20やIMF・世銀総会の機会にG7財務大臣・中央銀行総裁会議を開催し、共同声明の発出等、首脳会合へとつながる議論の成果を着実に積み上げてきた。発出した声明には全て、財務トラックの共通デザインである青海波(せいがいは)が現れる。青海波は未来永劫続く幸せと人々の平安な暮らしへの願いが込められた文様であり、不確実性が増している世界経済の安定、ひいては人々の平安な暮らしの実現に貢献したいとの考えにより、取り入れられたものである。(図2)青海波財務大臣・中央銀行総裁会議以外にも、事務方での会議を度々開催し、目まぐるしく変化する世界情勢における課題の対処に努めてきた。G7財務大臣・中央銀行総裁会議の関係者は、国際局や財務官室等の財務本省にとどまらず、新潟での会合の際に協力を得た関東財務局、税関等や、海外での会合開催時にロジ面を中心に協力いただいた在外公館等のスタッフ等、挙げ始めれば枚挙にいとまがない。こうした関係者が一丸となって会議運営に尽力してきたことも功を成し、12月の日本議長下で最後のG7財務大臣・中央銀行総裁会議の際には、G7各国より日本のリーダーシップとホスピタリティへの感謝の声が数多く聞かれたのが印象的であった。日本のG7議長国としての役割は2023年12月をもって終了したが、お世話になった皆様に改めて感謝の意を表するとともに、G7議長をイタリアへ引き継いだ後も、引き続き日本が国際社会における議論に貢献していけるよう、日々の業務に邁進していきたい。 60 ファイナンス 2024 Feb.
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