ファイナンス 2024年1月号 No.698
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横浜税関仙台塩■税関支署 総務課長野崎 圭吾(多賀城跡)*1) 仙台空港税関支署は、当支署の仙台空港出張所が平成13年(2001年)7月に支署に昇格し独立した。*2) 多賀城市には公務員宿舎がある関係でこの街に住んでいる職員は多い。2.管内の観光スポット・グルメ天然の良港である塩釜港の歴史は奈良時代まで遡るとされ、後に述べる「国府・多賀城」の外港並びに製塩地として栄えたようです。その後、江戸時代には仙台藩の水運振興策により港の整備が進められました。現在の塩釜港は地域の基幹産業である水産加工業の原材料の輸送拠点であるとともに、LNGや石油製品など東北地方におけるエネルギーの供給基地としての重要な役割も担っています。一方、仙台港区は東北のグローバル港湾を目指し砂浜を開削して陸側に大きく掘り込んで作られた堀込港湾で、外貿コンテナターミナルを核とした物流機能の充実化が進められました。昭和46年(1971年)には塩釜港に仙台港区が編入され、平成13年(2001年)4月、塩釜港が港湾法に基づく特定重要港湾に昇格し港名は仙台塩釜港に変更されました。当支署が機構改正により塩釜税関支署から仙台塩釜税関支署になったのは平成18年(2006年)7月のことです。新たに設置された仙台塩釜税関支署は仙台市宮城野区に移り、支署長以下、総務課、保税部門、通関部門、検査部門が置かれ、調査部調査第14部門も同居1.仙台塩■税関支署について仙台塩釜税関支署は、昭和9年(1934年)1月、塩釜港が開港に指定され、塩釜市内に塩釜税関支署が設けられたことから始まります。当支署の管轄区域は宮城県で(仙台空港税関支署の管轄区域を除く。*1)、県内には関税法上の開港である仙台塩釜港や石巻港、不開港である気仙沼港があります。当支署は2つの出張所を有しており、石巻港には石巻出張所が、気仙沼港には気仙沼出張所が置かれています。しています。なお、全国の税関では主要な港15か所に大型X線検査装置が配備されていますが、東北地方唯一の大型X線検査装置(仙台コンテナ検査センター)は当支署の検査部門が運用しています。旧塩釜税関支署は塩釜事務所として、次長以下、取締第1部門、取締第2部門(船舶職員を含む。)、審理部門が置かれています。取締第2部門は監視艇「しおかぜ」の運航のほか、他官署が管轄する海空港取締の応援業務も行っています。当支署が所在する仙台市宮城野区の東隣、多賀城市*2は宮城県のほぼ中央、太平洋岸に位置しており、面積は19.69平方メートル、人口は約62,500人と規模は大きくありませんが大変歴史のある街です。(1)歴史の街 多賀城 71 ファイナンス 2024 Jan.「歴史」と「食」の宝庫から仙台市

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