ファイナンス 2024年1月号 No.698
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6/905/904/903/902/901/9021/8011/8001/809/808/80(出所)日本相互証券、ブルームバーグ7/806/905/904/903/902/901/909/808/80(出所)日本相互証券、ブルームバーグ7/8021/8011/8001/80006/905/904/903/902/901/909/808/807/8021/8011/8001/80*12*13*148/7物価連動債の入札9/15リーマン・ブラザーズ破綻8/7物価連動債の入札9/15リーマン・ブラザーズ破綻10/8物価連動債の発行を中止8/7物価連動債の入札9/15リーマン・ブラザーズ破綻(出所)日本相互証券(%)1.000.500.00-0.50-1.00-1.50-2.00-2.50-3.00-3.50(円)10/20変動利付債・物価連動債の発行延期を発表BEI(16回債)(左目盛)10/8物価連動債の発行を中止WTI価格(右目盛)10/20変動利付債・物価連動債の発行延期を発表10年物価連動債(16回)10/20変動利付債・物価連動債の発行延期を発表BEI(16回債)(左目盛)10/8物価連動債の発行を中止WTI価格(右目盛)(1ドル/バレル)16014012010080604020(1ドル/バレル)16014012010080604020図表14 金融危機時における物価連動国債の価格推移図表15 WTI価格と物価連動国債のBEIの推移物価連動国債入門ー基礎編ー(出所)財務省「債務管理リポート2009」より抜粋10(出所)財務省*12) 例えば、国債市場特別参加者会合(第22回)議事要旨では「物価連動債の参加者は、海外のレラティブバリュー、レバレッジ系の参加者が占める保*13) 国債市場特別参加者会合(第22回)議事要旨を参照。*14) 国債市場特別参加者会合(第22回)議事要旨を参照。有比率も大きい」と指摘されています。この時期は金融危機であったことから世界的にインフレ期待が低下しており、各国でBEIが低下しています。図表15はBEIとWTI先物の推移を示していますが、WTIの低下に伴い、BEIが低下していることがわかります(PD会合では、「市況の悪化は主要国の物価連動債に共通していえることでもある」*14としており、WTIの低下に伴い、各国のBEIが低下していることを指摘しています)。この暴落に対応するため、財務省は、需給関係等を改善させるため、変動利付国債と共に、物価連動国債の買入消却を実施しました。8/7物価連動債の入札10/20変動利付債・物価連動債の発行延期を発表10年物価連動債(16回)1051009590858075(%)1.000.500.00-0.50-1.00-1.50-2.00-2.50-3.00-3.50(円)1051009590BOX 金融危機時における物価連動国債の暴落2008年の金融危機時、物価連動国債が暴落しましたが、外国人投資家の多さがその一因とされています*12。図表14が物価連動国債の価格の推移になりますが、特にリーマン・ショック時に大幅に低下していることがわかります。その理由として、国債市場特別参加者会合(PD会合)では、「レラティブバリュー系がかなり市場から撤退したことにより、市況の悪化を招いている。主要な買い手だった海外勢の一部が最近では投げ売りしている一方、国内投資家の間では引き続き投資が広がらなかったことにより、スパイラル的な市況の悪化に繋がっている」、「物価連動債の価格下落は、海外の商品安などの影響もあるが、最大の要因は需給のバランスが崩れていることであろう」などと指摘されています*13。 39 ファイナンス 2024 Jan.

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