ファイナンス 2024年1月号 No.698
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第71次製造貨幣大試験 執行官:賀屋 興宣(かや おきのり)大蔵大臣(昭和17年11月)ファイナンス 2024 Jan. 24 第1次製造貨幣大試験の結果を伝える当時の新聞記事(明治5年7月6日)※上段末尾に「右検査して正しきものなり。トーマス・ウヰルリヤム・キンドル(当時の造幣首長)造幣権頭 益田 孝」と記載がある。執行官による対象貨幣の選定両皿天■による■量第152次製造貨幣大試験について造幣局では、日々の製造枚数に応じて、種類ごとに一定割合(例:500円バイカラー・クラッド貨幣の場合、20,000枚又はその端数につき1枚の割合)の貨幣を選取し、袋に封入・保管しており、大試験の当日、この袋を開封し、試験を実施する。第152次大試験において秤ひょう量りょう試験を受けた貨幣は、前回の大試験実施以降に製造された通常貨幣(1円から500円までの6種類)及び記念貨幣(資料1の2種類)である。記念貨幣の一部については、瀬戸財務大臣政務官が、大試験の会場で貨幣の入った袋を直接開封し、その中から種類ごとに定められた枚数を選定した。秤量試験は、貨幣の種類に応じて、大型の両皿天秤により一定枚数の貨幣の重さを量る集合秤量と、電子天秤により1枚ごとの重さを量る個別秤量で行う。それぞれの秤量によって計測された量目と法定量目との差が、定められた公差の範囲内(例:法定量目が1枚あたり7.1グラムの500円バイカラー・クラッド貨幣の場合、1,000枚を集合秤量し、法定量目7,100グラムとの差が±13グラムの範囲内)にあるかどうかを確認する。秤量結果が公差の範囲内にあることが確認されれば、前回の大試験の実施以降に製造された貨幣は、すべて適正であったと認めることができる。(1)対象貨幣の選定3.大試験の実施方法(2)大試験貨幣の■量

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