ファイナンス 2024年1月号 No.698
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写真 6 右から二番目が藤井サチさん藤井サチさん そういう時は画像や相関図などで示してあるとイメージができますし、正しく伝わりやすいのではないでしょうか。漢字とか難しい言葉が並べられていると「あっ」となって敬遠しちゃうし、読むのにも時間がかかってしまいます。藤井サチさん 財務省に入られてから、日本に対する意識とか気持ちって変わったりしましたか?城田参事官 色々な政策の担当をしてきましたが、そうした各分野の社会実態について知ることを通じて、日本という国のあり方についての自分の認識は、変わったというよりは深みが出てきた感じでしょうか。藤井サチさん なるほど、思いが変わったわけではなく深まったと。そうした中で、これからの日本はどういった国になっていくと良くて、そのための課題はどのようなことがあるのでしょうか。城田参事官 私自身としては、個々の人が生きていくうえで将来の設計をしやすいような、あるいは、自分がやりたいと思うことを躊躇なくできるような環境がいいなと思います。だから今の世の中を渦巻いているモヤモヤとか不安感が実は一番の課題なのかなと思ったりしています。大沢補佐 私は全ての人が何度でもチャレンジできる社会を作りたいと思います。会社や社会全体の動きがすごく速くなっている一方で、人生の中でライフステージごとの変化も大きくなっていると思います。そうした変化に合わせて、何度でもチャレンジができて、一人ひとりの能力が最大限に発揮できる社会になったらいいな、そうしたチャレンジの背中を押す仕組みができたらいいな、と思って日々仕事をしています。道上補佐 制度は、社会の在り方を映しているとも言われます。様々な選択肢が尊重される時代、生き方も働き方も多様になってきていることを踏まえ、制度を変えていけるといいなと思います。若い世代ほど色んな生き方があっていいよねという想いが強いと感じていて、そういう方がどんどん現役世代として増えていく一方で、制度だけが取り残されるというのがあってはいけないなと。皆さんの生活の前提となっている既存の制度を変えるのはすごく労力がかかりますし、一筋縄にはいかない難しさもあります。それでも、よく議論して着地点を探していけると良いなと思っています。城田参事官 こうした決定には、世代間の考え方の差があったりする中で、非常に時間がかかります。その意味では、少子高齢化をはじめとしたみんながわかっている課題を迅速に解決できてこなかったということも反省点・課題なのかもしれません。ですので、Z世代の皆さんが関心を持って自ら投票しようと思っているのは心強いです!藤井サチさん なるほど。私も表に出る仕事を通じて、より一層若者の政治への関心を高めていけるように頑張ります。皆さんも頑張ってください!阪井広報室長 本日はありがとうございました。藤井さんの問題意識や社会に関する疑問などをお話しいただき大変盛り上がったのではと思います。また次回、違った切り口でお話を聞ければと思います。日本の課題とミライについておわりに 17 ファイナンス 2024 Jan.

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