ファイナンス 2024年1月号 No.698
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●「固定金利5年」の金利イメージ●●金利変動のイメージ●●「固定金利3年」の金利イメージ●個人向け国債と金利の関係※グラフはイメージであり、今後の金利状況を予測するものではありません。「変動10」は半年ごとに金利を見直し。 「固定5」「固定3」は発行時に確定。個人向け国債の金利の仕組みを見てみよう。「変動10」の適用利率は、毎月行われる10年固定利付国債の入札における平均落札価格を基に計算される複利利回りが「基準金利」となる。変動10は半年ごとに「基準金利×0.66」で適用利率が決められる。このときの適用利率を基に利子が計算され、半年後に利払いが行われる。その後は6カ月ごとに同じ方法で適用利率を計算し直すことになる。ただし、計算の結果、適用利率が年率0.05%を下回る場合は、「変動10」の適用利率は最低金利が適用され年率0.05%となる。「固定5」の適用利率は、市場実勢利回りを基に計算した期間5年の固定利付国債の想定利回りを基準金利として「基準金利-0.05%」で計算される。適用利率は発行時に決められ、満期まで同じ利率が適用される。例えば、100万円で「固定5」を購入し、適用利率が1%だった場合、満期までの5年間は毎年1万円(半年ごとに5,000円)の利子を受け取ることができる。同様に「固定3」の適用利率は、市場実勢利回りを基に計算した期間3年の固定利付国債の想定利回りを基準金利として「基準金利-0.03%」で計算される。いずれも適用利率が0.05%を下回ったとしても、0.05%の最低金利が適用される。 9 ファイナンス 2024 Jan.基準金利を基に適用利率を計算。 年率0.05%が最低保証される個人向け国債の金利はどう決まるか

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