ファイナンス 2023年12月号 No.697
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地域の関係者が連携したまちづくりに遊休不動産などの資源を活用する杉戸町の地域活性化を目指した取組は、同じ課題を抱える団体にとっても参考となるのではないでしょうか。 ファイナンス 2023 Dec. 71杉戸町ツアーの様子杉戸町流灯祭ツアーの様子まちづくりの全てを行政がまかなうには人的・財政的に厳しく、町民や民間と連携することが必要です。目指すのはまちづくりに関心を持ち、「自分ごと」として活動する人が増えること、すなわち「だれもが主役になれるまちづくり」です。本稿の取組をとおして、「このような町に住み続けたい」「まちづくりに参加することが楽しい」という町民を増やしていきたいと考えています。最後に、本稿で紹介しきれなかった、魅力的な「プ5.おわりに本稿で紹介した取組は、最初は小さな“点”から始まりましたが、現在、可能性を感じる仲間や賛同者を増やしつつあります。今後、点をさらにつなげて“線”、より大きな“面”となるように取り組んでいきます。レーヤー」「担い手」「職員」が当町には存在します。ぜひお立ち寄りいただき、当町の魅力を感じていただければ幸いです。※流灯祭・・・ 『地上に降りた天の川』と呼ばれる、畳一畳ほどの大型灯ろうを約250基、古利根川に浮かべる(係留)杉戸町の夏を代表するお祭りの一つ。みんなが主役になれるまちづくりの取組に期待 地方創生コンシェルジュ 関東財務局総務部総務課 地域連携推進官 髙梨 誠杉戸町は、都心から40km圏内という利便性からベッドタウンとして発展してきた一方、江戸時代の宿場町の面影を残し、歴史と自然に恵まれた町です。人口減少による地域経済の衰退が全国的な課題となっているなか、杉戸町では町民、企業、行政が連携して、地域にもうれしい事業や地域のにぎわいの創出に取り組んでいます。杉戸町

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