ファイナンス 2023年11月号 No.696
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ファイナンス 2023 Nov. 55〈今回のインタビュー対象職員〉左:小山真未 理財局国債企画課国債政策情報室調査係員中:中原一弥 国際局為替市場課資金管理室課長補佐右:渡邊慧  大臣官房秘書課人事企画担当課長補佐PRI Open Campus ~財務総研の研究・交流活動紹介~ 253.研修受講職員へのインタビュー本節では、実際に研修を受講した職員に、受講の動機や学んだ内容の業務への活用方法等について、インタビューを行った内容を紹介します。析等には触れていましたが、統計やデータ分析も含めて体系的に学べる機会は貴重で、学びのきっかけとなるこういった研修はありがたいです。今回は、財務省で働く上で必要となる知識を補えたら良いなと思って受講しました。渡邊:説得力のある政策を作っていくためには、今後ますます定量的な根拠が求められると感じていて、経済学や統計学の考え方、因果関係・相関関係といった基本的な概念を理解することの必要性を感じていました。また、ある程度のデータ処理ができないと計量的な分析も出来ないため、RやEViewsといった統計ソフトを実際に実演してもらいながら学べるところが良かったです。小山:ランチタイムでの実施というのも、気軽に参加出来て良かったです。時間がなくて受けられない際にはアーカイブを活用していました。渡邊:私は育児の都合等で、早く帰らなければいけない日も多く、昼休みに働いているようなこともよくあるのですが、働き方に合わせて柔軟にアクセスできるので、色んな人が見やすくなっていると思います。成田:業務の中で経済学の知識が必要だと皆さん感じられているとのことですが、研修で学んだことを今後どのように活かしていきたいですか。研修受講の動機、受講した感想成田:まず、本研修を受講した動機や、受講してみての感想について、お聞かせください。小山:昨年、政府の経済政策の総合調整を行う部署で働く中で、経済学の知識の重要性を改めて感じたため受講しました。GDPや物価・賃金といった、マクロ経済運営を考える際に必要な基本的な概念について、データを用いながら丁寧に解説してくれたので、これまで取り組んできた経済政策への理解が深まりました。字面では理解していても、それを業務の中でどう使うかというのはまた別なので、そこに焦点を当てた今回の研修は、理論と実務を繋ぐという意味でも学びになりました。中原:経済学部出身ではない私にとっては、経済学について専門的に学ぶ機会がなく、これまでは独学で本を読んで勉強してきました。前職の銀行で働く中で財務分

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