ファイナンス 2023年10月号 No.695
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【さっぽろ雪まつり・大雪像とプロジェクションマッピング】【YOSAKOIソーラン祭り】 90 ファイナンス 2023 Oct.して北海道遺産にも指定されています。明治の面影を残す煉瓦造りの建物では、ここでしか飲めない貴重な「復刻ビール」を楽しむことができます。さっぽろ雪まつりは、昭和25年に地元の中・高校生が6つの雪像を大通公園に設置したことをきっかけに始まり、雪合戦や雪像展、カーニバル等を合わせて開催し、5万人の人出を集め予想以上に大人気であったことから、以後、札幌の冬の行事として定着していくことになりました。昭和34年の第10回開催時には、自衛隊が雪像制作に参加し、2500人を動員して大規模な雪像造りに挑戦し、はじめてテレビや新聞でも紹介されたことから、翌年以降、本州からの観光客も増えて大盛況となりました。今では日本各地をはじめ、海外からも多くの観光客が訪れ、毎年約200万人もの観光客であふれかえる北海道で最も大きなイベントの1つとなっています。近年は大雪像をスクリーンにして映像投影を行う「プロジェクションマッピング」が登場し好評を博しています。4.札幌市民の憩いの場「大通公園」大通公園は札幌市の中心部に位置し、大通西1丁目から大通西12丁目までの長さ約1.5キロメートル、面積約7.8ヘクタールの公園で、明治の終わりに本格的な公園整備を行い、100年以上の歴史があります。この大通公園では四季を通じて様々なイベントやお祭りが行われていますので、お勧めの催しをいくつか紹介します。札幌の街が新緑に染まる6月、大通公園や札幌の目抜き通りの市内各所がYOSAKOIの舞台に変わります。YOSAKOIソーラン祭りは、高知県の「よさこい祭り」をルーツに平成4年、よさこい祭りの「鳴子」と北海道の民謡「ソーラン節」をミックスして誕生しました。YOSAKOIソーラン祭りの基本ルールはたったの2つ。(1)手に鳴子を持って踊ること。(2)曲にソーラン節のフレーズを入れること。第一回は、参加10チーム1000人、観客20万人で始まったこの祭りは、踊りの斬新さと爽快感が共感を呼び、特に街をステージに踊ることが魅力であり、北海道内はもちろん、日本全国さらには海外にも広がり、今では約240チーム2万4千人の参加者と約206万人の観客が集う祭りへと成長しました。色とりどりの衣装を身にまとい、鳴子を手にした踊り子たちが、ソーラン節の「ヤーレンソーラン♪」のメロディーに合わせて躍動し、そのあふれるエネルギーで街中が祭りの熱気に包まれます。夏の恒例イベントとして一番盛り上がるのは「さっぽろ大通ビアガーデン」です。昭和36年から続いているイベントです。開催期間は例年7月下旬から約1か月間、座席数は1万席超と国内最大級のビアガーデンです。大通公園の中にサッポロ、サントリー、アサヒ、キリンの各ビール会社などのビアガーデンが出現します。世界のビールや本場ドイツのビール区画もあり、ビールの飲み比べが楽しめます。区画ごとにテーマが異なる雰囲気や提供する飲食の違いもあり、緑豊かな大通公園で北海道の旬の食材を味わいつつ、札幌市内や近郊の工場から直送されるビールを堪能できる開放感は格別です。○2月 さっぽろ雪まつり○6月 YOSAKOIソーラン祭り○7月〜 ビアガーデン

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