ファイナンス 2023 Aug. 67(写真提供:海の京都DMO、宮津商工会議所)宮津市2023年5月には「世界の最も美しい村連合会総会」が伊根町で開催されました。籠(この)神社では、天照大神と豊受大神を「吉佐宮(よさのみや)」という宮号で4年間一緒にお祀りし、その後、それぞれが伊勢に遷られた故事により伊勢神宮内宮の元宮、更に外宮の元宮という意味で「元伊勢」と呼ばれています。本殿は伊勢神宮と同様の神明造りで、高欄上の五色の座玉(すえたま)は、伊勢神宮と籠神社にしかないもので、神社建築史上特に貴重なものとされており、一の宮として地元住民からのなじみが深く、観光スポットにもなっています。京都府北部の丹後地方は古くから絹織物の産地となっており、「丹後ちりめん」は生地表面にシボと呼ばれる凹凸のある丹後地方特有の後染め織物の総称で、着物などの和装品の生地として日本遺産にも認定されています。従来は着物の素材として白生地のまま売られることの多かった丹後ちりめんですが、最近では、ネクタイ、小物、インテリア用品など、様々な商品が作られています。日本海に面した丹後地方では漁業が盛んで、四季折々の魚介類を目にすることができ、食で季節を感じることができます。中でも丹後ではトリガイがブランド化されており、通常よりも長く生育するため、大型の天然トリガイが漁獲される日本有数の優良漁場として知られています。丹後地方ではこの大型トリガイを育成する技術が開発され、肉厚で独特の甘みがある大きなトリガイが「丹後とり貝」として6~7月にかけて出荷されています。また、伊根町は日本有数のブリの漁場として知られ、出世魚であるブリを食することは縁起物として振る舞われる習慣があり、脂が乗った寒ブリの「ぶりしゃぶ」は絶品です。このほか、伊根では養殖業も盛んで、ブリ、マグロ、岩ガキなどが養殖され、ブランド化されて出荷されているものもあります。そのほか、「カレー焼きそば」がソウルヌードルとして宮津を代表するご当地グルメの一つとして人気があり、市内の複数の店舗でそれぞれの味を楽しむことができます。グルメ宮津署管内では前述した魚介類のほか、オイルサーディン、焼き鯖すし、日本酒などが宮津市内の地域産品として、宮津商工会議所から「宮津遺産」として認定されています。おわりに当署管内の一部を紹介させていただきましたが、海と山に囲まれた豊かな自然、地区ごとに開催される伝統あるお祭りなど、宮津・与謝地域には魅力的なスポットがたくさんありますので、是非一度お越しください!〔丹後一宮元伊勢籠神社〕〔漁業〕産業〔織物〕
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