*11) 東洋経済「足利銀行受け皿に野村陣営、再上場に向けた課題」(2008/3/24)等を参照してください。(出所)足利銀行「足利銀行の一時国有化と再生」*8(注) ここでの贈与金の額は2,603億円となっていますが、預金保険機構は当初2,603億円の金銭贈与を予定していたところ、債務超過相当額の確定に伴い、最終的に2,565億円としています。(出所)足利銀行*9資産貸出金 3兆8,300億円うち不良債権 5,441億円有価証券 7,698億円その他資産 7,698億円資産計 4兆9,645億円〈2004年3月期〉https://www.jftc.go.jp/soshiki/kyotsukoukai/kenkyukai/kyousouseisaku/daisankai_■les/ashigin.pdfさい。https://www.dic.go.jp/katsudo/page_001084.html負債預金 4兆7,547億円その他負債 3,122億円13.93%負債計 5兆669億円純資産△1,023億円負債及び資本計 4兆9,645億円△6,790億円資産負債預金 4兆5,740億円その他負債 933億円4.74%負債計 4兆6,673億円純資産負債及び資本計 4兆6,673億円*8) 詳細は下記を参照。 *9) https://www.dic.go.jp/katsudo/page_000896.html*10) 預金保険機構のウェブサイトでも、2008年7月1日の株式の譲渡をもって、特別危機管理が終了したと説明されています。詳細は下記を参照してくだ図表3 足利銀行のバランスシート〈2003年9月期〉図表4 足利銀行に係る預金保険機構による資金援助スキーム〈2008年6月期〉貸出金 3兆1,613億円うち不良債権 1,518億円有価証券 9,869億円その他資産 5,189億円資産計 4兆6,673億円受皿移行時−入しましたが、足利HDが足利銀行の株式を(株主である)預金保険機構から買い取っています。詳細は後述しますが、足利HDは一時国有化された後、再民営化する中で、後述するコンソーシアム(企業連合)により設立されています(ちなみに、りそなHDは経営統合する中でその名称が変わることでりそなHDとなりました。詳細は服部(2023a)を参照してください)。コンソーシアムによる足利銀行株式の買い取り*8*9足利銀行については、前述のとおり、純資産をゼロにし、その後、増資をすることで再民営化がなされます。先ほど足利HDが、預金保険機構が有する足利銀行の株式を買い取ったと説明しましたが、具体的には、図表5のように、野村グループ(野村ネクストグループ)を中心としたコンソーシアムを作り、銀行持ち株会社(足利HD)を設立します。そのうえで、足利HDを経由して、預金保険機構から足利銀行の株式が買い取られ、一時国有化(特別危機管理)が終了しました(このタイミングが2008年7月1日になります*10)。足利銀行への資金注入は足利HDを経由しているため複雑ですが、そのスキームは図表6の通りです。右側に前述のコンソーシアムがあり、コンソーシアムが足利HDに資金注入します。そのうえで、足利銀行の資本増強をするため、足利HDが1,200億円の譲渡価格で足利銀行の増資を引き受けました(それに伴い、足利銀行の自己資本比率は6%程度へ上昇します*11)。足利HDは合計2,900億円の資金調達を実施しており、 24 ファイナンス 2023 Aug.
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