ファイナンス 2023年6月号 No.691
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甲佐町企画課 課長荒田 慎一ファイナンス 2023 Jun. 69甲佐町やな場古民家交流拠点施設(「宿屋kugurido」など)気軽に川とふれあえる「津志田河川自然公園」、加藤清正が川狩りを楽しむために設置した茶屋を起源とする「甲佐町やな場」、国指定天然記念物の「麻生原のキンモクセイ」をはじめとする数多くの観光資源は、町民をはじめ訪れる多くの人々の心をいやしています。現在、第7次町総合計画に基づき「自然環境を活かし、文化と交流が育む暮らしやすい安全・安心なまちをつくります」を基本理念に掲げ、緑川をはじめとする自然や人とのふれあいを大切にしながら、まちを活性化するため農・商・工業・観光が互いに連携しながらまちづくりを進めています。1.甲佐町の概要熊本県のほぼ中央、熊本市の南方約20kmに位置する本町は、南北に清流「緑川」が貫流しており、緑豊かな山々、清らかな川の流れ、肥沃な大地など自然の恵みを十分に受け、農業を中心に文教の町としても発展してきました。平成29年度は、古民家の利活用基本コンセプトを決めるため、ワークショップを10回開催(延べ参加者数は200人)。集約した声を整理、大学の先生方の知見もいただき『出会って何かが生まれる甲佐コミュニティ』として、「地域内外の交流拠点(宿泊)」、「商店街の賑わい創出(食べる)」、「移住定住促進(集う)」の3つを備えた改修プランが決定しました。改修工事についても、ワークショップ形式で行い、平成30~31年度に13回(24日間)開催し445人の参加がありました。町内外、幅広い世代の方々からご2.こうさてんプロジェクト甲佐町に寄贈され、民俗資料館として利用していた築140年の古民家。平成28年の熊本地震により半壊となり、一時、取壊しの案が出ていましたが、まちづくりに活かすプロジェクト「こうさてんプロジェクト」が立ち上がり、多様で幅広い人の参加型ワークショップにより再建されました。「甲佐」の地名になぞらえた「こうさてん」には、町内外の人たち、世代を超えた人たちの交流拠点にしようという思いが込められています。官民連携のまちづくりで目指す人と自然の共生甲佐町

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