ファイナンス 2023年5月号 No.690
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図表3 プロフ調理に用いた食材(目安分量)3名の分量食材小さじ2~3塩こしょう50ccオリーブオイル2本鷹の爪2片皮付きニンニク小さじ2クミンシード適量コリアンダー0.5本ニンジン1個タマネギ牛肉(和牛切り落とし)300gマッタライス*10(+同量の水)2合(2)  フライパンにオリーブオイルを熱し、牛肉、玉ねぎ、皮付きにんにく、にんじん、クミンシード、鷹の爪を加え薄く色づくまで焼く。(3)  (2)にマッタライスを入れ、水(2合)と塩こしょうを加える。弱めの中火でフタをして15分ほど炊き、火を止めて5分蒸らす。(4)  (3)を皿に盛り、コリアンダーを散らす。図表4 プロフ調理の調理法(1)  マッタライスを洗った後、水に15分浸し、ザルに上げる。牛肉に塩少々をまぶす。玉ねぎは薄切り、にんじんは細切りにする。写真8 完成したプロフと、ウズベクのドライフルーツ)とMs. Dinara Djumaeva氏(参考文献)・日本語文献財務省(2020)財務総研国際交流課 平野俊文・櫻井健二・平野慎二 ファイナンス「ウズベキスタンに対する知的支援について−政治・経済を眺めながら−」 財務省広報誌「ファイナンス」令和2年2月号(https://www.mof.go.jp/pri/research/special_report/f04_17.pdf)(2023年3月15日閲覧)外務省(2020)「中央アジア・コーカサスと日本 さらに深化したパートナーシップに向けて」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/ca_c/page25_000761.html)(2023年3月15日閲覧)外務省(2022a)「政府開発援助(ODA)国別データ集2021」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/press/shiryo/page2w_000003.html)(2023年3月15日閲覧)国土交通省(2022)「令和4年版 日本の水資源の現況」(https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000039.html)(2023年3月15日閲覧)中山 恭子(2005)「ウズベキスタンの桜」財務総合政策研究所(2005)「財務総合政策研究所 二十年史」産経新聞(2022年12月23日)「麻生氏 中央アジア5外相と普遍的価値観の共有確認」*10) インドやスリランカなどで食べられるお米。日本のお米と比べて、やや赤ないし褐色であることから、赤米と呼ばれることもあるようです。実際に調理したプロフを試食したところ、クミンシードやコリアンダーのスパイシーな風味と食欲をそそるニンニクの香ばしい香りなどはほぼ再現できており、短時間で完食に至りました。使用した肉が現地で食したもの(羊肉)と異なったことやマッタライスにやや固さが残るなど、筆者らがウズベキスタン出張時に現地で食したプロフの完全再現には至りませんでしたが、調理を通じて筆者らにとっては、ウズベキスタンの心をより身近に感じる貴重な機会となりました。完全再現失敗の事実を監修者(Ms. Djumaeva)に直接伝えたところ、「プロフはウズベキスタンの国民食ですが、地域や家庭によっても様々な調理法があり、多様な料理です(なので心配いりません)。」との温かいコメントを頂きました。この温かいコメントを踏まえ筆者一同は、今回の作品を「プロフの新たな多様性の1ページ」と無理矢理〓〓*10・英語文献UNESCO(2016)「Intangible Heritage Palov culture and tradition」(https://ich.unesco.org/en/RL/palov-culture-and-tradition-01166)(2023年3月15日閲覧)The Government portal of the Republic of Uzbekistan「State management bodies-MINISTRIES」(https://www.gov.uz/en/organizations/kind/admin)(2023年3月15日閲覧)The Food and Agriculture Organization(2019)「AQUASTAT database」(https://tableau.apps.fao.org/views/ReviewDashboard-v1/country_dashboard?%3Aembed=y&%3AisGuestRedirectFromVizportal=y)(2023年3月15日閲覧)整理することに決め、次のステップとして、この多様性を更に広げることを目指し、日本人の口にあう日本風プロフのレシピ開発を目指すこととします。ウズベキスタンの歴史ある料理が持つ多様性という心の広さを知るにつれ、プロフが「ピラフ」の語源と言われていることについて改めて深く納得しつつ、本コラム「俺たちのプロフ」の結びとします。〈プロフ実食、レビュー〉 60 ファイナンス 2023 May

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