(2022年12月〜)オンライン説明会の様子学生の要望によりプレゼンテーションの練習も実施フォーラムの内容や今後の予定などを説明するため、随時、オンライン説明会を開催しました。また、学生が説明会に参加しやすいよう、12月に入ってからは「オープン・オンライン説明会」と称し、月・水・金曜日の午後5時に開始する定期的な説明会を設けることとしました。職員と対話する機会を設け、また、気軽な雰囲気を作ることに努めたことが功を奏したか、参加する学生の心理的な垣根を取り除くことができたと感じました。また、学生との会話において、税関の認知度、業務内容、役割について聞いてみたところ、認知が必ずしも高くないことを再認識し、税関について理解してもらえるフォーラムにしようと改めて決意しました。学生にとって税関は必ずしも身近な存在ではないため、税関の業務内容や意義・役割について理解を深めたいがよく分からず、研究テーマの設定について相談したいという学生の声を受け、オンラインの相談会についても、随時、開催することとしました。学生からの質問は様々でした。通関の流れや手続き、税関による経済安全保障の対策、模倣品に対する検査体制、越境電子商取引の現状、経済連携協定(EPA)による税額の決定方法、先端技術の導入事例、貿易統計の検索方法などの税関業務に関するものや、関税法の体系、輸出規制に関連する法律などの法令面に関するものもありました。印象的なものとして、「税関職員の業務量増加を背景とした検査の効率化を提案したいが、こうした考えはどうか」、「全ての輸出貨物を検査することで不正輸出を阻止できるかもしれないが、その反面、円滑な物流を阻害してしまう。解決の糸口を見つけるため、このように考えたがどうか」といった質問では、思わず共に考える場面もありました。相談会という空間で、関税政策を担う職員の生の声を聞く機会は、学生にとって「新しい気づき」となり、研究意欲が高まっていったように感じました。また、フォーラムの準備を担当する税関調査室だけでは、高度で専門的な学生の質問に対応できない場面もあったため、関税局の各課室と連携しながら対応しました。こういった学生と職員との直接のキャッチボールは、税関の取組み、社会的な意義、通関の実態を正しく理解してもらう上で効果が高く、学生との信頼関係が強くなっていくのも実感しました。 36 ファイナンス 2023 May(7)研究内容に関する相談会の開催(6) フォーラムに関する説明会の開催
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