ファイナンス 2023 May 35「かもめプロジェクトメンバー」税関発足150周年事業「大学生フォーラム」を開催作成した募集チラシ税関発足150周年事業が多くの者の記憶に残り、意義あるものとなるには、広く外部と協力しながら一緒に取り組む事業としていくべき、という考えがありました。税関は、迅速通関や貿易円滑化などの推進に、通関業を始めとした企業や団体とともに取り組んでいます。こうした観点から、国際物流と貿易の未来を考える本フォーラムの開催を日本通関業連合会、東京通関業会へご案内したところ、共催していただけることとなりました。両団体によるご尽力により、物流センターや通関業者の積極的な参画が得られ、海外からの貨物の到着から、通関手続き、税関検査及び輸入許可までの流れを網羅した、中身の濃い職場見学を企画することができました。また、外国との間で貨物を輸出入する側として、国際貿易・物流の重要なプレイヤーである荷主の視点も加えたいと考え、日本貿易会にも、協力団体として本フォーラムに加わっていただくことになりました。学生の関心にマッチした内容とするため、学生と近い世代である関税局の若手メンバーで構成される「かもめプロジェクトメンバー」(ファイナンス令和4年8月号参照)にも参加してもらい、「学生に対して関税局や税関のことをわかりやすく伝えるには、どうすれば良いのか」を考えながら事業を企画しました。結果として、関税局若手職員が当日の運営にも加わり、学生からの反響を体感したことで、若手職員にとって、改めて自らが所属する組織の役割、意義を再確認する大変良い機会となりました。学生の関心を惹くとともに、学生自身にもメリットのある事業とするため、フォーラムの内容について大学教員から助言をいただくこととしました。財務省税関研修所の客員講師である中央大学の長谷川聰哲名誉教授に相談したところ、「1日がかりでも充実したプログラムであれば学生は参加する」、「発表内容について審査し、表彰することで学生のモチベーションがあがる」、「実施時期は春休みである3月が適当」、「国際経済学を専攻する学生のゼミ活動として呼びかけることで参加者の確保が可能ではないか」などの助言とともに、「大変面白い企画。是非実現したい」との言葉を頂きました。頂いた助言を踏まえ、開催時期・場所、職場見学先、フォーラムのテーマ、発表内容に対する賞の授与なども検討し、事業全体像を決定しました。事業の全体像が固まったところで、参加者の募集活動に着手しました。税関発足150周年事業の特設HPや税関公式SNSで発信するとともに、貿易や物流関連を専攻する大学の先生へアプローチし、参加学生を募集する活動も行いました。募集活動の結果、愛知大学法学部、中央大学経済学部、津田塾大学総合政策学部、富山高等専門学校国際ビジネス学科、明治大学商学部、早稲田大学商学部から全16チーム(55名)が参加することになりました。(2)関係団体との共催・協力(3)関税局若手職員の参加(4)内容の決定(2022年8月〜)(5)募集活動(2022年10月〜)
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