ファイナンス 2023年4月号 No.689
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【PCC船と富士山】【富士山静岡空港から飛び立つ飛行機と富士山】【茶畑と富士山】3 管内の名所 88 ファイナンス 2023 Apr.(1)なぶら市場(2)車窓から当出張所の近くには「なぶら市場」という新鮮な海の幸を食べたり買ったりできる観光施設があります。「なぶら」とは、漁をする際に海面近くに浮上した魚の群れの様子を指し、御前崎ではかつおが有名で、毎年5月下旬に開催される「御前崎みなとかつお祭り」には鮮度の良い地魚を求めて多くの観光客で賑わいます。また、海岸線沿いには魚を売る魚屋や地魚が食べられる食事処があり、出張でお越しの際は勿論、プライベートでも是非足を延ばしてお立ち寄りください。当出張所の管轄区域には見どころがたくさんあります。その中でも、私のお気に入りのドライブコース、ではなく、通勤経路でのマイカーからの車窓風景とともにご紹介します。まずは、自宅から管轄区域の北側に隣り合う島田市と牧之原市の境には、平成21年開港の「富士山静岡空港」があり、令和5年夏ダイヤ(令和5年3月26日現在)では、国内8路線と韓国への運航があり、その他、ベトナムを繋ぐ国際線のチャーター便があります。ちなみに、同空港の税関業務は清水税関支署静岡空港出張所が担当しています。通勤では、空港を横目に運転していますが、付近の東名牧之原インター周辺は一面茶畑が広がっています。当出張所管轄の4市はお茶の生産が盛んで国内でも有数な「茶どころ」です。どの市も特徴ある茶葉の品種や製法でブランド化を図り流通量を高めています。新緑が眩しい新茶の季節には、専用機械でお茶刈りをする農家の姿が見られる風景が広がり、茶摘み体験、直売イベント、新茶祭りが開かれ、一年で一番活気づく時期を迎えます。また、「ふじのくに茶の都ミュージアム」(島田市)では、お茶の歴史、手揉みや製茶機械の紹介、お茶診断等、お茶に纏わる様々な展示や企画で「茶」の魅力を発信しています。ところで、牧之原台地に広がる茶畑には、何台もの扇風機らしきものを目にします。これは防霜ファンと言い、茶の木が新芽を出す初春の頃、遅霜(おそじも)によって新芽が凍ってダメにならないように空気を動かす役目で、今年もおいしい一番茶を摘むために活躍しています。そして、牧之原台地を過ぎて御前崎へ向かうバイパスを進むと、辺りは自然豊かで草木の緑がずっと続くのどかな景色に、自身がどの辺りを走っているのかわからない感覚に陥ることもしばしばです。多くの輸出自動車を運ぶキャリアカーが往来し、「今日は全体的にスピードが遅いな~」という日もありますが、それはさておき、御前崎港の輸出の主力である自動車輸送に欠かせない道路が、利便性よく整備されたことに感謝し、少々の渋滞も仕方ありません。さらに南下していくと、左手の山の切れ目から御前

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