ファイナンス 2023年4月号 No.689
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【図表4】国・地域別輸出シェア(2022年、ドルベース)【図表5】国・地域別輸入シェア(2022年、ドルベース)【図表6】品目別輸出シェア(2022年、ドルベース)【図表7】品目別輸入シェア(2022年、ドルベース)(出所)中国海関総署から取得した数値を基に筆者試算(出所)中国海関総署から取得した数値を基に筆者試算その他39.3%米国16.2%ASEAN15.8%EU15.6%日本4.8%香港8.3%ASEAN15.0%その他45.0%韓国7.4%日本6.8%米国6.5%EU10.5%植物性生産品4.2%台湾8.8%卑金属及びその製品5.9%(出所)中国海関総署から取得した数値を基に筆者試算(出所)中国海関総署から取得した数値を基に筆者試算その他26.6%化学工業製品6.9%雑品7.3%卑金属及びその製品8.4%その他22.8%化学工業製品7.3%機械類等41.9%紡織用繊維及びその製品8.9%機械類等31.2%鉱物性生産品28.6%*1) 中国海関総署から取得した数値を基に筆者にて試算。*2) HSコードの「部」の単位で品目別に分類している。3.国・品目別にみる中国貿易 64 ファイナンス 2023 Apr.「ゼロコロナ」政策の影響で内需が停滞したことなどが要因として挙げられている。ここからはもう少し細かく見ていこうと思う。まず輸出入額の相手国・地域別シェア*1について、輸出では米国(16.2%)、ASEAN(15.8%)、EU(15.6%)の順に大きくなっている。また、輸入についてはASEAN(15.0%)、EU(10.5%)、台湾(8.8%)と続いている。輸出入ともにここ数年でASEANの存在感が増してきており、輸出に関しては2022年にEUを抜き米国に次ぐ2番目のシェアとなった。この点については、欧米で利上げやインフレによる景気減速懸念が強まっていることや米中摩擦を受けて、欧米に取って代わる貿易相手としてASEANが台頭してきたことが窺える。なお、ASEANに占める同年の各国シェアについては、輸出が大きい順からベトナム(25.9%)、マレーシア(16.5%)、シンガポール(14.3%)と続き、輸入がマレーシア(26.9%)、ベトナム(21.6%)、インドネシア(19.1%)となっている。次に品目別*2にドルベースの輸出入シェア*1を見ていく。輸出においてはシェアの大きい順に機械類等(41.9%)、紡織用繊維及びその製品(8.9%)、卑金属及びその製品(8.4%)となっており、輸入においては機械類等(31.2%)、鉱物性生産品(28.6%)、化学工業製品(7.3%)の順に大きかった。輸出入ともに「機械類等」のシェアが最も大きくなっているが、その内訳は輸出入で異なる。

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