ファイナンス 2023年3月号 No.688
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一度の交流にとどまらず、交流を繰り返すことで「対流」を生み出していくことが大事だと思います。我々北海道財務局でもそのような好事例を応援したいと思います。「北海道のシンボルとなる空間」がたくさん生まれてくることを切に願っています。地方創生コンシェルジュ北海道財務局総務部総務課長 伊東 秀起新球場移転がクローズアップされがちですが、プロジェクトの全体を見ると複合施設の整備のほかに居住空間を確保など、定住人口にも交流人口にも活性化を促す要素を含んだまちづくり事業だと感じました。「我がまち」のどこにスポットを当てれば効果的か・・・。 94 ファイナンス 2023 Mar.北広島市ボールパーク(プロ野球)の価値は無限に広がっていくものと捉えており、『ボールパーク=○○』、例えば、教育・子育て・環境・観光など、行政施策すべてに当てはめていくことも可能であると考えています。今回のボールパーク構想については、官で行うまちづくり整備と民で行うボールパーク整備を上手に掛け合わせ、まずは札幌圏域、そして北海道の新たなシンボルにすることを目指していきます。そうすることにより、地域では新たなライフスタイルの展開が生まれ、また、ボールパーク構想を契機とした市内における新たな産業集積、起業促進、消費や雇用の拡大が図られ、何もなかった土地から新たな価値や収益を生み出すことにより、北広島市としての持続的な成長に繋げていきたいと考えています。定住人口や交流人口の増加はもちろんのこと、多世代が安心できる都市機能の整備、さらには防災拠点としての活用なども図っていくこととしています。本市としても、引き続き、関係機関との連携を密にしながら、道民、市民の皆様に夢と希望を与え、そして誇れるような空間を創造していくべく、全力でその取組をサポートしていきます。建設決定後に球団が掲げたコンセプトでは「北海道のシンボルとなる空間を創造する」とされており、道外、そして国外からの来場者にも楽しんでもらえるような魅力あるエリアが作られていきます。既成概念に囚われない新しいスタイルの野球観戦をぜひとも楽しんでいただき、Fビレッジ及び新球場を5.まちづくりへの反映最後に、本市まちづくりへの反映についてですが、まちの最上位計画となる総合計画に「ボールパーク構想を基本構想のひとつに位置づけ、まちづくりの様々な分野に波及効果を生み出すべく、連携したまちづくりを推進する。」と記載し、本市が取り組む様々な施策に波及効果をもたらすものとしています。6.おわりに今から約6年前となる2016年に誘致を表明し、様々な活動の末、北海道北広島市での誕生が決定した「北海道ボールパークFビレッジ」。訪れた際には、北海道、そして北広島市もあわせて堪能していただきたいと思います。「交流」から「対流」へ 持続的なまちおこしを応援します!

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