ファイナンス 2023年3月号 No.688
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ファイナンス 2023 Mar. 45(図6)予算執行調査の基本スケジュール(時期はあくまで目安である)国の予算が使われている特定の施策・事業について、非効率又は成果が十分出ていないなどの御意見・御提案がありましたら是非お寄せください。予算執行調査 20年間の歩み 【URL】 https://www2.mof.go.jp/enquete/yosan_opinion.html◆予算執行調査の調査事案の公表【当初予算成立後】〇当年度の調査事案を公表〇閣僚懇談会において、財務大臣から各府省大臣に対し、調査への協力を依頼◆予算執行調査結果の公表(前半公表)【6月下旬】・概算要求等への反映〇調査結果を公表〇閣僚懇談会において、財務大臣から各府省大臣に対し、調査結果を翌年度予算の概算要求及び今後の予算執行へ確実に反映するよう要請予算編成【9月~12月】◆予算執行調査結果の翌年度予算への反映状況の公表【1月中下旬】〇調査結果の翌年度予算への反映状況を予算書の国会提出の時期に合わせて公表*12) 平成14年度の調査開始時には、主計局から以下の基準を示しています。 ・事業の効果が実際に実現しているか・事業の進■していないものの要因分析・事業のコストが、例えば民間と比較して適切か◆調査結果の公表(後半公表)【9月下旬~10月上旬】らは3~4月の調査事案公表、6~7月の調査結果公表(前半)、10月の調査結果公表(後半)とおおむね固定化されています(基本的な調査スケジュールは図6のとおり)。イ 事案の選定・調査の視点次に、予算執行調査の調査方法等の各論を見ていきます。調査の視点については、調査創設時から年度ごとに定めた視点*12に基づき調査を実施してきましたが、平成21年度調査において、以下のとおり事業等の「必要性・有効性・効率性」の視点により調査を実施してからはこの考え方が定着し、令和期の予算執行調査にも指摘内容の類型として受け継がれています。●必要性(事業等の目的が国民や社会のニーズに合致しているか、また、国の関与の必要性があるか等)について検証を行い、事業等の全部又は一部の廃止を含めた見直しや、より有効な実施方法等への見直しを求める。●有効性(事業等の目的や目標に照らして、どのような効果が生み出されたか等)について検証を行い、事業等の全部又は一部の廃止を含めた見直しや、より有効な実施方法等への見直しを求める。●効率性(必要な効果がより少ない資源量で得られるものが他にないか等)について検証を行い、単価設定や実施方法等の見直しを求める。具体的な選定事案に焦点を当てると、例えば、平成15年度調査においては特別会計事業を重点的に取り扱っています。また、平成20年度調査においては、不(コラム)予算執行ご意見箱財務省では、予算の一層の効率化に向けた取組として、予算執行調査の対象案件の選定に活用するため、平成18年12月に「予算執行ご意見箱」を設置し、広く国民のみなさまの御意見を伺うこととしています。

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