ファイナンス 2023年3月号 No.688
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ファイナンス 2023 Mar. 15【経産】計数表 (単位:億円)5年度予算(2)8,8091,1221,0901,2833,4955,3143,8681,446対5年度当初 (2)-(1)▲215▲2.4%181.6%▲5▲0.5%▲30▲2.3%▲18▲0.5%▲198▲3.6%▲211▲5.2%0.9%1348010226.8%経産省 一般会計科学技術振興費中小企業対策費その他上記以外エネルギー対策特会への繰入エネルギー需給勘定電源開発促進勘定復興特会(経産省関連)4年度当初(1)9,0241,1041,0951,3143,5125,5124,0791,433項   目379主計局主計官 有利 浩一郎文中、〔 〕書きの金額は、令和4年度当初予算比の増減を表す。経済産業省の令和5年度一般会計予算は、科学技術振興費を増額する一方、エネルギー対策特別会計への繰入の削減等により、対前年度当初予算で▲215億円の8,809億円となっている。経済産業省の令和5年度一般会計予算では、科学技術立国の観点から、科学技術振興費について前年度を上回る伸びを確保し、特に、新産業創出につながる先導的な研究開発、サイバーセキュリティの強靱化等に必要な予算を計上している。また、中小企業対策費については、信用保証に関し貸付動向を踏まえた減があった一方、取引適正化・価格転嫁対策の強化や、中小企業の研究開発投資促進、事業承継・事業再生支援等に必要な予算を計上している。エネルギー・グリーン関連では、エネルギー対策特別会計において、カーボンプライシングで得られる将来の財源を裏付けとしたGX経済移行債の発行により、民間のGX投資を支援する仕組みを創設し、2050年までのカーボンニュートラル目標達成に向けた革新的な技術開発やクリーンエネルギー自動車の導入などの支援に必要な予算を計上している。東日本大震災復興特別会計においては、特定復興再生拠点区域外の住民の帰還に向けた先行除染や、福島国際研究教育機構におけるロボット分野の研究開発の実施等に必要な予算を計上し、引き続き復興支援を推進することとしている。○ 経済産業省予算1 概観2 科学技術関係3 中小企業対策科学技術立国の観点から、新産業創出につながる先導的な研究開発や、サイバーセキュリティの強靱化などに必要な経費を確保しており、一般会計の科学技術振興費で1,122億円〔+18億円〕を計上している。具体的には、新産業・革新技術創出に向けた先導研究プログラムに19億円〔+10億円〕を計上するほか、産業サイバーセキュリティ強靱化事業に24億円〔新規〕、産業DXのためのデジタルインフラ整備事業に24億円〔+2億円〕を計上している。中小企業対策費は、経済産業省予算のほか、財務省予算及び厚生労働省予算に計上されており、中小企業等に対する貸出動向等を踏まえた信用保証に係る経費の減少〔▲15億円〕があった一方、その他の政策的経費の増〔+6億円〕を反映して、一般会計全体では1,704億円〔▲9億円〕を計上している。特に令和5年度予算においては、取引適正化対策や、中小企業の研究開発投資などに重点的な予算措置を行うとともに、事業再生・事業承継支援など、現下の中令和5年度 司法・警察、経済産業、環境予算について

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