ファイナンス 2023年2月号 No.687
99/106

萩税務署 総務課長松田 健介 ファイナンス 2023 Feb. 95〔国選定「重要伝統的建造物群保存地区」〕〔世界遺産「明治日本の産業革命遺産」〕管轄は、山口県北部に位置し日本海に面した萩市及び阿武町の1市1町(管内面積約814km2、管内人口約47,000人)で、東は益田市、西は長門市、南は山口市と美祢市に隣接しています。当署がある萩市の歴史は古く、関が原の戦いに敗れた毛利輝元が慶長9年に築城・開府してから、13代・毛利敬親が藩府を山口に移すまでの約260年間、城下町として隆盛を極めました。また、幕末から明治維新には、吉田松陰、木戸孝允、高杉晋作、伊藤博文など近代日本の先頭に立った幾多の人傑を輩出し、「明治維新胎動の地」として、「松下村塾」をはじめとした史跡が至る所に見られます。城下町の特徴が残り「江戸時代の地図がそのまま使えるまち」と言われる、今も歴史が生きる街「萩」の名所や特産品などを紹介します。はじめに萩税務署は、明治22年7月に設置された萩収税署の廃止に伴い明治29年11月に設置され、その後、昭和27年3月に新築された現庁舎に移転しました。古くからの街並みが多く残る萩市では、武家屋敷の地割りが残り土塀越しの夏みかんが特徴的な、旧萩城三の丸「堀内地区」と外堀南側の武家地「平安古(ひやこ)地区」が、昭和51年に全国で最初に、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。その後、平成13年に三角州北東端の港町で江戸時代以降の町屋が多く残る「浜崎地区」が、また、平成23年に萩城下町と三田尻港(防府市)を結ぶ萩往還の宿場町として栄えた「佐々並市(ささなみいち)」が選定されました。萩市は、指定地区数が全国で最も多い市町村のひとつとなっています。「明治日本の産業革命遺産」は、幕末から明治にかけて、西洋の技術と日本の伝統文化を融合させ急速な発展を遂げた炭鉱、鉄鋼業、造船業に関する23の文化遺産(8県11市)で構成され、萩エリアには、5つの構成資産があります。管内の名所「明治維新胎動の地」 今も歴史が生きる街 萩萩

元のページ  ../index.html#99

このブックを見る