ファイナンス 2023年2月号 No.687
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3副大臣、政務官の税関視察秋野財務副大臣、宮本財務大臣政務官、金子財務大臣政務官の視察の様子は次頁以降にまとめています。副大臣、両政務官から職員に対する訓示では、厳正な規律を保ち、旺盛な意欲を持って、水際の最前線で職務に精励していることに、敬意の念を表するとともに、(1)G7広島サミットが控えており、税関のテロ対策が一層重要となるうえ、不正薬物の密輸は依然として深刻な状況にある。引き続き関係機関と連携しながら、テロ関連物資や不正薬物等の密輸阻止に向け、厳格な水際取締りを実施してほしい。1はじめに昨年12月に、全国9つある税関において年末特別警戒が実施されました。その期間中、秋野財務副大臣、宮本財務大臣政務官、金子財務大臣政務官がそれぞれ沖縄地区税関、東京税関、函館税関の現場を視察し、職員を激励しました。2年末特別警戒とは税関職員は、国民生活の安全・安心を脅かす麻薬・覚醒剤等の不正薬物、爆発物等のテロ関連物資、知的財産侵害物品等の密輸を防止するため、全国の港や空港などの水際で24時間・365日、取締りを行っています。人や貨物の移動が増える毎年12月には、税関の役割について広く国民の方々に知っていただくことや、各種業界団体の方々に不審情報の提供について協力を求めること等を目的として、昭和40年から年末特別警戒を実施し、水際における取締りの強化や税関業務のPRを行っています。関税局監視課調査官 髙鍋 雄太 52 ファイナンス 2023 Feb.税関を取り巻く情勢としては、通販サイトでの購入増加などにより貨物の輸入件数が急増しており、不正薬物やテロ関連物資、知的財産侵害物品等の密輸リスクが高まっています。中でも、税関における不正薬物の押収量は令和3年まで6年連続で1トンを超えています。令和4年上半期においても、航空貨物や国際郵便物からの摘発が増加しており、不正薬物を一般に流通している食品に偽装するなど隠匿手口が巧妙な事例も散見されます。更に、今年はG7広島サミット及び関係閣僚会合が全国各地で開催され、令和7年には大阪・関西万博の開催が控えています。このような国際的な大規模イベントは世界的に大きな注目を集め、テロの格好の攻撃対象となり得るため、テロの未然防止の観点からも、我が国の水際の第一線にある税関の役割が一層重要となっています。(2)税関は発足150周年という大きな節目を迎え、税関を取り巻く環境が大きく変化してきたが、引き続き時代の変化に対応しつつ、税関の3つの使命を果たしてほしい。(3)税関行政は日々国民と直に接する仕事であることから、国民からの信頼に応えていくため、引き続き職務に励んでほしい。といった言葉がかけられました。税関の年末特別警戒における副大臣、政務官の税関視察及び激励について

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