ファイナンス 2022年12月号 No.685
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東海財務局融資課 上席専門調査員森田 真二 ファイナンス 2022 Dec. 53愛知県岡崎市は、県の中央部に位置し、名古屋まで電車で30分、大阪まで新幹線で1時間半、東京まで約2時間と、都市圏へのアクセスに恵まれています。輸送機器関連やエレクトロニクス、メカトロニクスなど先端産業も進出しバランスのとれた工業化が進んでおり、また、日本さくら名所100選に選ばれ、徳川家康生誕の岡崎城のある岡崎公園など、四季を感じられる公園も数多くあるなど、住みやすい街です。こうした中、当市では、公民連携によるまちづくりとして『QURUWA戦略』(面としてエリア全体の価値と暮らしの質の向上を目指す主要回遊動線の構築)を進めています。市の中心部を流れる乙川のリバーフロント地区の整備、観光の発着点となる名古屋鉄道東岡崎駅前の再整備をはじめ、コンベンション施設の整備、ホテルの誘致が計画されています。この駅前再整備には財政融資1.岡崎市シティプロモーション戦略岡崎市は、平成26年3月に『岡崎市シティプロモーション戦略』を策定、「将来にわたり、市が活力を維持し持続的に発展するため、魅力づくりを発信し、それを市内外に発信する活動」を中心に据え、市の魅力向上のための地域の課題解決に取り組んでいます。2.QURUWA(くるわ)戦略岡崎市が所在する西三河地域には、自動車メーカーや研究開発・生産拠点があり、多種多様なサプライヤー企業が数多く立地する世界的な自動車産業の拠点でもあることから、当市にも多くのビジネス客が訪れます。資金が活用されています。コンベンション施設を核に、会議、研修、商談会、学会やレセプション等、これまでにない規模での様々な交流が予想されます。MICEの推進により、ビジネスや学術研究分野等のネットワークを取り込み、新たなビジネスの機会やイノベーションの創出を図るとともに、中心市街地の活性化と新たな交流、賑わいをもって観光産業都市の創造につながることが期待されています。3.新たな交流・賑わいの取組み平成28年、岡崎市長が、地元を拠点に活動する地域密着型YouTuberの『東海オンエア』を「岡崎観光伝道師」に任命し、現在に至っており、観光客の増加や地域活性化に大きく貢献しています。彼らが紹介し事業期間  :令和3年度~7年度全体事業費 :1,016百万円国費    :508百万円財政融資資金:12百万円(令和3年度)どうする岡崎!〜市の持続的発展、観光産業都市をどう創り上げていくか〜岡崎市

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