ファイナンス 2022年10月号 No.683
73/82

ファイナンス 2022 Oct. 69*1) 「南吉の生家」はリニューアル工事のため令和4年10月24日〜令和5年1月3日まで休館*2) 「新美南吉記念館」はリニューアル工事のため令和4年11月7日〜令和5年1月3日まで休館【衣浦港全景】【半田駅イメージ】【常楽寺】 4 半田市の見どころ半田市人々に支えられ、また、人々の生活を支えてきた衣浦港は、今日も地域産業の発展に重要な役割を果たしています。3 新しいまちづくり半田市は人口約12万人、古くから醸造業や運河を生かした海運業が盛んであり、知多地域の中心都市として栄えてきました。令和4年10月1日には市制施行85周年を迎え、翌年3月まで市内各所で記念事業が行われます。新しいまちづくりも注目されており、今年4月には「はんだプライド~辿る足跡、挑む未来~」をコンセプトにJR武豊線半田駅周辺の整備方針が公表されました。武豊線は、東海道本線の名古屋への早期開通を目指して建設資材運搬のために敷設され、明治19(1886)年に開業した県内最古の路線です。武豊線で運行されていた蒸気機関車、現存する日本最古の跨線橋であった半田駅跨線橋、油庫などの鉄道遺産と半田市の特色である蔵の風景を生かしたまちづくりが進められています。令和5年に徳川家康の生涯を描くNHK大河ドラマが放映されます。市内には家康公と深いゆかりのある常楽寺があります。常楽寺は、文明16(1484)年に開かれた知多半島で一番大きなお寺です。第8世の住職が家康公の従兄弟であったことから、永禄3(1560)年の桶狭間の戦い後に三河に戻るときなど、生涯3度訪れたと言われており、家康公から拝領した鐙と鞍、茶碗等が今でも大切に保管されています。また、お寺のご本尊阿弥陀如来立像は、弘長3(1263)年円覚作とされ国の重要文化財に指定されています。童話「ごんぎつね」は、半田市出身で児童文学作家の新美南吉が書いた代表的な作品です。南吉の作品は教科書に採用されるなど多くの方々に親しまれています。そんな南吉や作品に触れ合うことができる場所が市内にたくさんあります。まずは南吉の生家*1、渡辺家です。ここでは父が畳屋、継母が下駄屋を営んでおり、当時の生活や仕事の様子が再現されています。生家の近くには童話「ひよりげた」などに登場する「常福院」というお寺があります。ここでは南吉もよく盆踊りを踊っていたそうです。「新美南吉記念館」*2では、南吉直筆の原稿、日記、手紙などの展示や南吉の全集や絵本などを読むことができます。また、「ごんぎつね」など代表作のジオラマやビデオシアターで南吉や作品をより身近に感じることができます。(1)徳川家康ゆかりのお寺(2)「ごんぎつね」を訪ねて

元のページ  ../index.html#73

このブックを見る