ファイナンス 2022年9月号 No.682
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*5) https://www.visitberlin.de/en/tiergarten[写真1]所の病院がいつも開いているとも限らないため、すぐに診察を受けることができないこともよくあります。私の妻の場合、初診時にいくつかの病院に予約を申し込みましたが、中々予約が取れず。受診するまでに数か月を要しました。また、入院期間の短さも大きな驚きの1つでした。出産後、日本では1週間前後の入院期間が取られることが多いと聞くのですが、ドイツでは3日目頃には退院するのが普通とのことでした。営する日本酒バーまでもあり、日本食が食べたくなればいつでも食べられる環境が整っています。*5このように基本的な生活において不自由しないドイツ生活ですが、1点注意しなければならないことがあります。それは、日曜日及び祝日は飲食店等を除き、ほぼ全ての店が閉店してしまうことです。スーパーマーケットもドラッグストアも一部を除いて営業していませんので、前日までにあらかじめ買い物を済ませておかないとこの日には食材や日用品(トイレットペーパーなど)を買うことができません。レストランやカフェに行けば食事をとることはできますが、日用品はそういうわけにいかないので注意が必要です。私もドイツに来た頃は、冷蔵庫の中身をチェックしてから買物に向かい、そこで営業していないことに気づき、呆然と立ち尽くすと同時にドイツの祝日に気づくるような気温となることもあります。前述の湖や池はこうした厳しい寒さの元では凍り、その上で子供が遊んでいる光景も見かけます。ドイツの日常における食事については、24時間営業のコンビニこそないものの、22時頃まで営業しているスーパーへ行けば生鮮食品のほか、多様な冷凍食品も手に入りますので、それほど不便は感じません。ベルリンでは日本の食べ物はかなり手に入りやすいと感じます。醤油やパックの寿司(ネタの種類は限られます)はもちろんのこと、うどんやそばの乾麺なども大手スーパーで買うことができます。また、店を選べば味噌や日本の米も購入できますので、自宅で日本食を作ろうと思えば必要なものはほとんど近所で手に入ります。また、ベルリンには、日本人の経営する寿司屋やレストラン、ラーメン屋、さらにはドイツ人の経コラム1ティアガルテンティアガルテンは、ベルリンの中心部に位置する公園であり、南北におよそ1km、東西におよそ3kmにわたって広がっています。17世紀頃までは王家の狩猟場として利用されていましたが、ブランデンブルク選帝侯フリードリヒ3世によって、公園に作りかえられたそうです*5。公園内には森林や庭園のほか、19世紀後半のデンマーク、オーストリア、フランスに対する勝利を記念した戦勝記念塔があるほか、公園内の湖のそばにはビアガーデンもあり、夏場は賑わっています。大使館もティアガルテンの目の前に位置しているので、夏の天気のいい日には散歩をしながら帰宅することもあります。コラム2医療アクセス事情私は妻と2人でドイツに来たのですが、ドイツ滞在中に子供を授かりました。普段、日本では私も妻もそれほど頻繁に病院に通ってはいなかったのですが、妻の妊娠期間中は定期検診を含め病院に何度もお世話になりました。その際、日本の病院のアクセスの容易さを身をもって実感しました。ドイツでは、救急を除くと、予約がなければ基本的には診察を受けることはできません。また、最近では予約の空き状況等を確認できるポータルサイト等もできているのですが、近 50 ファイナンス 2022 Sep.

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