ファイナンス 2022年8月号 No.681
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〔金沢おでん〕〔和菓子〕〔ルビーロマン〕・ルーの上にカツが乗っており、その上にソースがかかっている・ステンレスの皿に盛られていると言われており、癖になる美味しさなので、ぜひお試しください。冬の金沢を訪れる人の楽しみといえば、加能ガニや脂がのった寒ブリ、甘えびと思われますが、新幹線開業辺りから注目され始めたのが、「金沢おでん」です。平成30年、金沢市内で創業50年以上の老舗で「金沢おでん老舗50年会」を発足し、金沢おでんの定義を決めたと言われています。その定義は、「車麩、赤巻、ふかし、バイ貝、カニ面、銀杏、加賀野菜といった具と、各店が大切にするだしを用いたもの」というものです。中でもおすすめは、カニ面です。石川県でも解禁期間の2カ月間しか食べられない逸品です。金沢は京都、松江とともに日本三大和菓子処と言われています。いずれの町も茶の湯が盛んなことで知られ、金沢の場合は初代藩主前田利家、利長父子が千利休に師事していたことが関係します。菓子作りは、寛永7年(1630年)頃に三代藩主利常が越中井波から菓子師を連れてきて、香林坊で加賀落雁を作らせたのが始まりと言われています。「赤くて大粒のぶどうがほしい!」ルビーロマンは、ブドウ農家の願いをかなえるため、石川県農業総合研究センターが14年間の歳月を費やして育成したぶどうです。平成9年頃から実を付け始め、400本の樹の中で赤い実を付けたのはわずかに4本。この中から、味、色、房や粒の大きさなどの品質、栽培のしやすさ等の地道な調査を繰り返し選ばれた1本が「ルビーロマン」です。おいしさはもちろんのこと、巨峰の約2倍になる粒の大きさ、そして鮮やかな紅色など、まさに夢のぶどうです。 58 ファイナンス 2022 Aug.

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