ファイナンス 2022年7月号 No.680
14/90

1はじめに2取組のきっかけ通貨行政を担う財務省理財局国庫課では、令和3年に近代通貨制度150周年の節目を迎え、同年11月に*1) 講演資料表紙の黒文字については、国立印刷局の特別な印刷技術により、お札と同じ手触りを実現しました。大隈重信侯(講演資料表紙より抜粋)*1《写真提供:国立印刷局》大隈重信記念館企画展「円と縁」《画像提供:佐賀市》 10 ファイナンス 2022 Jul.「佐賀の七賢人」という言葉をご存知でしょうか。江戸時代末期から明治維新にかけて活躍した佐賀藩出身の鍋島直正(佐賀藩十代藩主)、大隈重信(総理大臣、大蔵卿を歴任)、副島種臣(外務卿)、江藤新平(初代司法卿)、島義勇(蝦夷開拓使)、大木喬任(初代文部卿)、佐野常民(現・日本赤十字社創設)ら七人を指す言葉です。本年は七賢人の一人である大隈重信侯の没後100年と節目の年となっており、佐賀県内では様々な記念イベントが開催されています。*1佐賀財務事務所では、このような背景を踏まえ、円制度の立役者でもある大隈重信侯をキーワードに財務省理財局国庫課・佐賀市・大隈重信記念館と連携した通貨行政の広報イベントを開催しましたので、その模様を紹介したいと思います。新500円貨幣発行、さらに令和6年度上期には新紙幣の発行を予定しているなど、通貨行政を広くPRできる機会を模索していたところです。こうした中、佐賀市が管理する大隈重信記念館で企画展「円と縁」が開催(令和3年12月~4年3月)されていたことを受け、佐賀市に通貨行政の広報ニーズがあると考え、佐賀市及び大隈重信記念館へアプローチを実施しました。その結果、例年大隈重信記念館で開催している「大隈祭」の関連イベントとして、大隈重信没後100年特別記念講演「新しい硬貨とお札、そして円の未来」を開催する運びとなり、当所が財務省と地域を繋ぐ仲介役としての機能を発揮しました。福岡財務支局 佐賀財務事務所総務課 企画係長 上島 憲司大隈重信没後100年特別記念講演「新しい硬貨とお札、そして円の未来」の開催

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る