ファイナンス 2022年5月号 No.678
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だき金ちんたんた 伝統工芸「紅び型が」首里城正殿と琉球舞踊「四ゆつ竹」伝統工芸「紅び型が」首里城正殿とノグチゲラ(県鳥)とデイゴ(県花)ファイナンス 2022 May. 3財務省は沖縄復帰50周年記念貨幣を発行する。貨幣の種類は、一万円金貨幣と千円銀貨幣の2種類。一万円金貨幣の図柄(表面)には、首里城正殿を、琉球舞踊の演目である「四つ竹」とともにデザイン、千円銀貨幣の図柄(表面)には、首里城正殿を、沖縄県の県鳥である「ノグチゲラ」と県花である「デイゴ」とともにデザインしている。申込受付期間は令和4年5月15日から3週間程度を予定している。千円銀5万枚column一万円金貨幣と千円銀貨幣の2種類沖縄復帰50周年記念貨幣を発行貨幣の種類申込受付期間販売価格(税込)沖縄復帰50周年記念貨幣の概要一万円金貨幣千円銀貨幣額面素材量目直径発行枚数一万円15.6グラム31.1グラム26ミリメートル40ミリメートル2万枚令和4年5月15日から3週間程度153,500円11,700円沖縄復帰50周年記念貨幣の図柄一万円金貨幣表面裏面千円銀貨幣27年のアメリカ統治を経て昭和47年に復帰財務省関連機関では、沖縄総合事務局、 沖縄地区税関、沖縄国税事務所を設置昭和20年7月26日、ポツダム宣言の受諾により、その第八項「日本国の主権は本州、北海道、九州、四国並びに諸小島に局限される」の規定より、沖縄は施政権が分離された。その後、昭和28年8月には、米ダレス国務長官の声明が発表され、同年12月25日に南西諸島のうち奄美大島が復帰した。また、昭和43年6月には小笠原諸島の復帰が実現したが、沖縄の復帰は未定のままだった。佐藤総理は現職の総理大臣として戦後初めて、昭和40年8月に沖縄を訪問し、「私は沖縄の祖国復帰が実現しない限り、わが国にとって戦争が終わっていないことをよく承知しています」と述べ、日本政府が沖縄住民の多年の念願であった施政権復帰問題に本格的に取り組むことを明らかにした。そして昭和44年12月21日、佐藤・ニクソン会談における共同声明によって、沖縄の復帰が表明され、その時期は、昭和47年中の早い時期とされた。政府は、佐藤・ニクソン会談の声明をうけ、ただちに復帰準備にとりかかり、昭和45年3月の閣議決定において「沖縄復帰対策等の基本方針」が定められ、同時に復帰政策の調整・推進のための機関として「沖縄北方対策庁」が総理府に設置されることになった。また、本土法令の沖縄への適用のための準備として、復帰対策の基本をうたうとともに、法令の適用にあたっては、沖縄の経済・社会の特殊性を考慮して暫定的特別措置法を講ずること、経済・社会の開発・発展を推進するために、立法上および財政上の措置を講ずることに、特段の考慮を払うべきことが明示された。そして、昭和47年5月15日、27年間に及んだアメリカによる沖縄統治が終わり、沖縄は日本に復帰した。復帰に伴い財務省関連機関として、沖縄総合事務局(財務部)、沖縄地区税関、沖縄国税事務所が設置された。次ページ以降では3つの機関がこれまでにはたしてきた役割について紹介する。昭和44年の佐藤・ニクソン会談で 昭和47年までの沖縄復帰を表明昭和45年3月の閣議で 復帰対策の基本方針を策定

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