ファイナンス 2022年4月号 No.677
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講師略歴出雲 充(いずも みつる)株式会社ユーグレナ 代表取締役社長東京大学農学部を卒業後、2002年東京三菱銀行入行。同行を退職後、2005年株式会社ユーグレナを創業、代表取締役社長就任。世界初の微細藻ユーグレナ(和名:ミドリムシ)食用屋外大量培養に成功。世界経済フォーラム(ダボス会議)ヤンググローバルリーダー、第一回日本ベンチャー大賞「内閣総理大臣賞」、第五回ジャパンSDGsアワード「SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞」受賞。経団連審議員会副議長、産業構造審議会委員、知的財産戦略本部員、経産省SDGs 経営/ESG投資研究会委員、ビル&メリンダ・ゲイツ財団SDGs Goalkeeperを務める。著書に『僕はミドリムシで世界を救うことに決めた。』(小学館新書)『サステナブルビジネス』(PHP 研究所)など。職員トップセミナー 全体の総資産のうち地場のベンチャー企業を応援するリスクマネーに回っているのは、総資産200兆円のうちわずか0.5%しかありません。地元のことを一番よく知っている地域金融機関が地元の企業、地元のベンチャー企業、地元の大学発スタートアップを応援するために、少なくとも2倍投資をしてくれれば、いいベンチャー企業が次々と生まれてきます。大学発ベンチャーは3,000社近くあり、そのうち上場を果たしたのは67社で約2%です。政府は「2023年までに20社のユニコーン(企業評価額が10億ドル以上で、創業10年以内の、未上場の、テクノロジー企業)を創出する」という目標を掲げていますが、大学発ですでに7社、ユニコーンが存在しています。この7社にプラスして、全国津々浦々、大学発ユニコーンを全都道府県で創出します。そして、2025年の関西万博に集まってもらい、大学と若者が大学の技術を使ってイノベーティブなベンチャー企業を日本全国で立ち上げ日本のGDPを1ポイントアップさせた、と世界に発信したいと思っています。全国にいる素晴らしい技術を持っている先生方や若者と一緒にユニコーンを創出していくことが私のライフワークです。「日本の再成長、リスタートのエンジンは若者のイノベーションと大学発のスタートアップだ」ということを実現したいという切なる思いです。

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