ファイナンス 2022年4月号 No.677
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(2)従来の領域における能力の強化イ サイバー領域における能力強化○ サイバー関連部隊の体制の強化・共同の部隊である自衛隊サイバー防衛隊の増員をはじめ、サイバー関連部隊の体制を拡充し、サイバー防衛能力を強化。○ システムの強靭化・陸上自衛隊の全システムの防護、監視、制御等を一元的に行うシステムを整備(64億円)。ウ 電磁波領域における能力強化○ 電磁波作戦能力の強化・艦艇の電子戦訓練支援能力を向上させるため、UP-3Dの搭載機器の換装及び機体改修を実施(1式:57億円)。○ 電磁波作戦能力の強化に資する研究開発・効果的な電波妨害を実施することにより自衛隊の航空作戦の遂行を支援する、スタンド・オフ電子戦機を開発(190億円)。領域横断作戦の中で、宇宙・サイバー・電磁波の領域における能力と一体となって、航空機、艦艇、ミサイル等による攻撃に効果的に対処するため、海空領域における能力、スタンド・オフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、機動・展開能力等を強化する。ア 海空領域における能力強化○ 戦闘機の取得、スタンド・オフ防衛能力の強化・電子防護能力に優れたF-35A(8機:768億円)及びF-35B(4機:510億円)を取得し、航空優勢を確保し戦闘機運用の柔軟性を向上。・周辺諸国の航空戦力の強化に対応するとともに、防空等の任務に適切に対応するため、F-15に対しスタンド・オフ・ミサイルの搭載、搭載弾薬数の増加及び電子戦能力の向上等に必要な改修を実施するための関連経費を計上(520億円)。○ 艦艇の建造等・多様な任務への対応能力の向上と船体のコンパクト化を両立した護衛艦(3,900トン)(2隻:1,028億円)や、探知能力等が向上した潜水艦(3,000トン)(1隻:736億円)を建造。・「いずも」型護衛艦の改修において装備する着艦誘導装置の取得等(61億円)。○ ■戒機の取得等・現有の固定翼哨戒機(P-3C)の除籍に伴い、その後継機として探知識別能力、飛行性能、情報処理能力等が向上したP-1の構成品を取得(141億円)。・海上自衛隊における各種任務への適合性、有人機等との連携要領及び省人化/省力化に寄与する導入のあり方を検証するために滞空型UAV(無人航空機)の試験的運用を実施(47億円)。イ 総合ミサイル防空能力の強化○ ミサイルの取得、システム整備等・航空機や巡航ミサイルによる攻撃からの防護を目的としてイージス艦(「まや」型護衛艦)に搭載する長距離艦対空ミサイルであるSM-6を取得(202億円)。・能力向上型迎撃ミサイル(PAC-3MSE)の取得等(1式:159億円)、03式中距離地対空誘導弾(改善型)(中SAM(改))の取得(1式:137億円)。ウ 機動・展開能力の強化○ 戦車・機動戦闘車の取得・各種事態において迅速かつ機動的な運用が可能である16式機動戦闘車を取得(33両:237億円)するほか、10式戦車を取得(6両:83億円)。○ 輸送アセットの取得等・島嶼部への輸送機能を強化するため、中型級船舶(LSV)1隻及び小型級船舶(LCU)1隻を取得(102億円)。エ UAVの活用及び対処能力の強化・車両への器材搭載による小型の攻撃型UAVの探知・迎撃手段について研究(1億円)。オ 人的基盤の強化○ 女性の活躍推進、生活・勤務環境の改善・女性自衛官の教育・生活・勤務環境の基盤整備を実施(58億円)。・自衛隊施設の整備を実施(631億円)。

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