ファイナンス 2022年3月号 No.676
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江田島市4縁づくり~市民が手掛ける 「観光商品」本市は、政令指定都市などの都市圏に隣接する立地にあるものの、提供できる「島での過ごし方」メニューが不足しており、観光面で立ち遅れている感があります。このため、体験型の観光コンテンツの発掘・商品化を目指し、市民が集客プログラムの提供者となるイベント「えたじま ものがたり 博覧会」を実施しています。新型コロナウイルス感染症の拡大により、2020年度の開催は延期。2021年度も、情勢を鑑みて、オンラインでの開催となりましたが、県内外から、約200名の方にご参加頂きました。この博覧会は、令和3年度末にも開催を予定しており、準備を進めているところです。手作り感のある観光商品の開発に向け、官民一体となって取り組んでいます。市民が主体となるイベント「えたじま ものがたり 博覧会」5縁づくり~遠隔地への「空き家案内」地方への移住を検討する際に、恐らくネックになるのが、距離と時間の壁。遠方であればあるほど、気軽に下見に訪れるのは難しいと思います。また、移住希望者が、せっかく来訪したのに「イメージと違った」となると、双方に残念な気持ちが生じてしまいます。このため、できるだけミスマッチが生じないよう、事前情報をしっかり提供したいと考えています。2021年には、移住・定住ポータルサイトを作成。島の生活環境や移住体験談などを紹介するとともに、360°カメラで、空き家バンク物件のVR内覧ができるシステムを搭載しました。IT技術を活用することで、遠方にあっても、本市への移住環境がイメージできるよう、試行錯誤を重ねています。360°カメラによる空き家物件のVR内覧6情報発信~元気な島のイメージづくり広報部門では、まちの動きをメディア経由で積極的に発信することで、「豊かで活発な島」というイメージを意識的に造り出そうとしています。2019年には、本市初の広報大使として、市出身のアイドルを登用したPRも開始。様々な案件のPRを積み重ねてきた成果が多少は出てきたのか、市外の個人・企業から、「最近の江田島市は面白い」と言って、アプローチを頂くことが増えている気がします。アイドルを活用したイベントと情報発信94 ファイナンス 2022 Mar.連載各地の話題

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