ファイナンス 2022年3月号 No.676
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○国立大学経営改革促進事業(48億円⇒50億円(+4.2%))学長のリーダーシップに基づく経営改革を加速するため、地域の中核となる大学が強みのある分野の研究力を強化し、博士課程教育の質向上にも波及させる取組や、トップレベルの教育研究を目指す大学がリソースの重点投資により研究力を向上させる取組等を支援する。2-4-3.私学助成○私立大学等経常費補助(2,975億円⇒2,975億円(同額))一般補助について、複数年にわたり定員充足率が低い場合に更なる見直しを行うとともに、特別補助について、特色ある高度な研究の展開や研究施設の運営への支援を充実するなど、メリハリある資金配分を行う。○私立高等学校等経常費助成費等補助(1,010億円⇒1,020億円(+0.9%))一般補助について、幼稚園教諭の処遇改善を支援するとともに、特別補助について、経済的理由で児童生徒が修学を断念することのないよう、家計急変世帯を授業料減免により支援する。2-4-4.国立高等専門学校○国立高等専門学校運営費交付金(624億円⇒625億円(+0.2%))高専教育の高度化として、AIと他分野を融合し課題解決につなげる人材育成体制を構築する分野を、農水、エネルギー・環境分野にも拡大し、デジタルものづくり教育や起業家教育を充実するとともに、高専制度の海外展開と国際標準化を推進する。2-4-5.高度専門人材の育成等○地域活性化人材育成事業(SPARC)(15億円(新規))大学の既存学部等の再編・拡充に向けた先行的な取組として、将来的な学部等の再編も視野に、例えば、国公私立の大学間で連携し、複数大学で自然科学の連携開設科目を設けるなど、前向きに改革に取り組む大学を支援する。○数理・データサイエンス・AI教育の推進(17億円⇒23億円(+35.7%))数理・データサイエンス・AI分野のマイナー・ダブル学位プログラム等の大学院教育モデルを構築するとともに、これらの分野を教えることのできるトップ人材を養成する。また、引き続き、リテラシー・応用基礎レベルの基盤的教育を全国展開する。3.科学技術予算3-1. 研究力向上に向けた人材育成・研究費支援○博士後期課程学生の処遇向上と研究環境確保(23億円⇒34億円(+45.4%))※この他、3年度補正予算で400億円を計上優秀で志のある博士後期課程学生が研究に専念するための経済的支援及び博士人材が産業界等を含め幅広く活躍するためのキャリアパス整備(企業での研究インターンシップ等)を一体として行う実力と意欲のある大学を支援する。(3年度比+約1,000人)○科学研究費助成事業(科研費)(2,377億円⇒2,377億円(同額))※この他、3年度補正予算で110億円を計上基礎から応用まで、全ての分野にわたる、研究者の自由な発想に基づく研究を支援する。3年度補正予算における新種目「国際先導研究」の創設とあわせ、4年度の科研費事業において研究活動の国際化の取組を促す政策誘導の強化を図る。3-2. 量子・AI・次世代半導体など重点分野の研究の戦略的推進○光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)(35億円⇒37億円(+4.3%))量子コンピューターや量子計測・センシング、次世代レーザーなどの研究開発を推進する研究拠点に対する支援を強化し、産学官連携や海外との共同研究等の国際連携を加速するとともに、量子技術を活用して社会課題解決や新産業創出等を担う人材の育成を推進する。 ファイナンス 2022 Mar.25令和4年度予算特集:2令和4年度文教及び科学振興費について 特 集

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