ファイナンス 2022年1月号 No.674
29/96

3大試験の実施方法(1)対象貨幣の選定造幣局では、日々の製造枚数に応じて、種類ごとに一定割合(例:500円バイカラー・クラッド貨幣の場合、20,000枚又はその端数につき1枚の割合)の貨幣を選取し、袋に封入・保管しており、大試験の当日にこの袋を開封し、試験を実施する。第150次大試験において秤ひょう量りょう試験を受けた貨幣は、令和3年11月1日より発行(流通)を開始した新しい500円貨幣も含めて、前回の大試験実施以降に製造された通常貨幣(1円から500円までの6種類)及び記念貨幣(資料1の5種類)である。記念貨幣の一部については、選取された貨幣の入った袋を、高村財務大臣政務官が大試験の会場で直接開封し、その中から種類ごとに定められた枚数を試験用として選定した。執行官による対象貨幣の選定(2)大試験貨幣の秤量秤量試験は、貨幣の種類に応じて、大型の両皿天秤により一定枚数の貨幣の重さを量る集合秤量と、電子天秤により1枚ごとの重さを量る個別秤量で行う。それぞれの秤量によって計測された量目と法定量目との差が、定められた公差の範囲内(例:法定量目が1枚あたり7.1グラムの500円バイカラー・クラッド貨幣の場合、1,000枚を集合秤量し、法定量目7,100グラムとの差が±13グラムの範囲内)にあるかどうかを確認する。秤量結果が公差の範囲内にあることが確認されれば、前回の大試験の実施以降に製造された貨幣は、すべて適正であったと認めることができる。両皿天秤による秤量電子天秤による秤量4大試験の結果(確認宣言)第150次大試験においては、10,000円金貨幣、5,000円金貨幣及び1,000円銀貨幣について個別秤量を行うとともに、それ以外の通常貨幣を集合秤量によって計測したところ、法定量目との差が個別秤量で最大0.12グラム、集合秤量で最大1グラムであったため、すべての貨種が基準を満たし「適正」と認められた。執行結果確認宣言 ファイナンス 2022 Jan.24第150次製造貨幣大試験についてSPOT

元のページ  ../index.html#29

このブックを見る