ファイナンス 2021年12月号 No.673
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各地の話題の良い立地条件を維持することができるようになり、丸亀市は、「大手町地区4街区再編整備構想」を踏まえたまちづくりを進めることができる効果を発現することができるようになりました。3再編整備の状況新丸亀市庁舎は、令和3年1月に市民会館跡地等の一画に、新丸亀税務署は、令和2年10月に丸亀市新庁舎の一画に整備されました。また、新丸亀市民会館の建設予定地は、児童館等の機能の追加に伴い、旧丸亀税務署や生涯学習センター等がある一画から旧市庁舎跡地へと変更することが令和3年7月に決定し、旧丸亀税務署跡地等については、丸亀市の公用施設として利用する計画となっています。市民交流活動センター(左)、新丸亀税務署(右)(提供:丸亀市)4丸亀城石垣修復の状況史跡丸亀城跡は、中心市街地に位置する亀山に築かれた平山城です。城は、本丸、二の丸、三の丸、帯曲輪(おびぐるわ)の石垣と山麓部の平坦地からなっています。なかでも石垣は、日本一の高さや扇の勾配と呼ばれる曲線美を有しています。その石垣のうち南側に位置する帯曲輪が、平成30年7月7日、西日本豪雨の影響、次に西側帯曲輪が同年10月8日に台風や長時間の降雨の影響を受け崩落しました。さらに、その上段に位置し支えを失った三の丸坤櫓(ひつじさるやぐら)跡石垣が、同年10月9日に続けて崩落しました。3度の崩落による被災の規模は、高さが帯曲輪石垣約16mと三の丸石垣約17mの合計約33m、幅が約70m、復旧する石材数が約6,000個と大規模なものとなり、丸亀市は平成31年3月末から、丸亀城石垣崩落復旧整備事業として、本格的に災害復旧工事に着手しました。平成30年10月崩落後(提供:丸亀市)当局は、石垣復旧工事に伴い、解体した石材の仮置き場、その石材の記録、計測等をするための作業ヤードとして無償貸付している広場を利用するための協力を行っております。令和3年9月現在の事業規模は、事業期間として平成31年3月25日から令和7年3月31日までの6年間、総事業費として、31億5千万円から35億5千万円を見込んでおります。令和3年9月復旧工事の現況(提供:丸亀市)5おわりに当局がまちづくりに参加した再編整備により、大手町地区が将来に渡る丸亀市の拠点地域として、様々な市民が集い、躍動する、「市民の舞台」となることを楽しみにしています。また、花見や散歩などの市民の憩いの場として、心和ませてくれる丸亀城石垣の早期復旧を心より祈っております。 ファイナンス 2021 Dec.77連載各地の話題

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