ファイナンス 2021年11月号 No.672
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災害に関する取組地方創生支援に関する取組令和2年7月3日から7月31日にかけて、九州や中部地方等日本各地で記録的な集中豪雨が発生。熊本県を中心に、九州南部でも大きな人的・住家被害が発生し、激甚災害に指定された。これを受けて九州財務局は、地域金融機関等に金融上の措置を適切に講ずるよう要請したほか、一日も早く被災地域の生活環境の安定が図られるよう、国有財産の提供、災害復旧事業費調査に部門横断で取り組んだ。また、球磨川流域の被災地域では、非営利団体を中心に、コロナ禍や水害で休失業を余儀なくされている人たちが有償で復旧支援活動に携われる仕組みを構築。九州財務局は地域の関係主体のつなぎ役として、地域の復旧・復興プロジェクト活動を支援した。ZEN(禅)に所縁のある石川県輪島市と福井県永平寺町では、「ZENを縁とした観光等での連携をより具体化できないか」、「北陸新幹線延伸も見据えてより広域での地域活性化を考えていけないか」との声が挙がっていた。こうした声を受け、北陸財務局がZENに縁のある富山県内の自治体に幅広く声掛けを行ったところ、同県上市町から関心が寄せられたため、3自治体のネットワーク構築や連携施策立案での協働の場を提供し、関係深化をサポートした。今後、同自治体と北陸財務局は、より連携を深めながら地方創生に資する具体的な連携施策の立案を進めていく。令和2年7月豪雨からの復旧・復興を総合的に支援CASE 9九州財務局ZEN(禅)を縁とした自治体の広域連携を共創CASE 10北陸財務局及び管内財務事務所▲提供した合同宿舎▲災害査定立会の様子非営利団体の声参加団体の主な地域資源等富山県 上市町曹洞宗眼目山立山寺、 森林セラピー、 スマートIC開業⽯川県 輪島市曹洞宗大本山総持寺祖院、輪島塗、朝市、能登空港福井県 永平寺町曹洞宗大本山永平寺、SHOJINブランド、 新幹線延伸実施内容キックオフミーティング(令和2年11月)各自治体から、各地域の特性・アピールポイント、地方創生の取組、悩み・困り事などを説明・共有。財務局の地方創生支援の取組を説明。地方創生イノベーション発想塾(令和3年1、2月)AIを搭載した発想支援サービスを活用し、「(北陸の)ZENが、もっと注目され、愛されて、繋がりたくなる人が増えるには?」をテーマにアイデアを考えるグループワークを実施。発想を跳躍させた多くのアイデアが提案されたほか、3自治体間の相互理解が深まり、具体的な連携施策立案に向けて前進した。被災から月日が経ち、ボランティアの数が徐々に減っているのを感じていた時に、このプロジェクトの話が来て本当によかったです。8 ファイナンス 2021 Nov.

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