ファイナンス 2021年11月号 No.672
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広報相談に関する取組金融リテラシー向上や金融犯罪被害防⽌に向けた取組財務局では、若年層に日本の財政に興味を持ってもらうため、国の予算編成を疑似体験する授業「財政教育プログラム」を実施している。東北財務局は、地域の将来を担う生徒たちにより財政を身近に感じてもらえるよう、同授業の内容を地方財政に置き換え、持続可能なまちづくりを考える「地方財政教育プログラム」を独自に考案し、宮城県角田市立金津中学校で授業を実施。授業では、角田市の歳出・歳入のバランスや政策効果等をグループで議論し、「角田市の新たな自主財源」について考え、授業後は模擬選挙等を行った。また、生徒の意見を「未来の市長からの提言」としてまとめ、角田市長へ提出。今回の提言は、市の次期総合計画の策定に活用される予定。佐賀財務事務所は、金融広報中央委員会が実施する「金融リテラシー調査2019」で佐賀県が全国ワースト2位となっている現状を受け、金融リテラシーの向上について問題意識を持つ佐賀大学と協働し、大学生向けにキャッシュレスのメリット・デメリットをテーマとした講座を開催した。同講座では、コロナ禍の教育現場において、非対面でも学びを深めるためのアクティブラーニング手法の構築が課題となっていることを受けて、同大学のオンライン講座ノウハウを活用し、アクティブラーニングを取り入れたオンラインの授業モデルを新たに策定。具体的には、対面式の講義後に受講者とオンライン手法に関するディスカッションを実施し、その場で挙がった意見を取り入れ、オンラインのグループワークを導入したオンライン講座を実施。今回策定した授業モデルは、金融リテラシー向上に取り組む佐賀県金融広報委員会へ提供した。まちの将来を考える新たな財政教育プログラムを展開CASE 7東北財務局▲グループワークの様子▲対面式講義 (令和2年11月)の様子▲オンライン形式の講義(令和3年1月)の様子金融教育のオンライン授業の実施手法を考案CASE 8福岡財務支局及び佐賀財務事務所参加型で楽しみながら学びを深めることができ、動的な要素で集中が途切れない実施方法だった。▲角田市長に提言を渡す生徒たち角田市長のコメント市民みんなで考えていくことが本当に大事。その点で今回皆さんが人任せではなく、自分たちで考えたことに大きな意義がある。生徒の声角田市がどのようにお金を使っていたか全く知らなかったので、とても勉強になった。これからは住んでいる地域のためになることをしたい。大学の声 ファイナンス 2021 Nov.7令和2年度の事例集から紹介全国財務局の地域連携の取組特集

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