ファイナンス 2021年7月号 No.668
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小松市港となり、名実ともに、国内外を結ぶ北陸の高速交通の玄関口としての地位を確立するとともに、官民一体となって、新規路線の誘致活動などを活発に行っており、今後の更なる発展が期待されています。しかしながら、言うまでもなく、新型コロナウィルスの影響を大きく受け、令和2年3月11日を最後に、国際旅客便はゼロが続いており、国内線においても主要羽田路線の減便が長期化しています(令和3年5月末時点)。本稿が掲載される頃も厳しい状況が予想されますが、一日でも早く国内外すべての路線において復便の見込みが立つことを祈るばかりです。3安宅住吉神社と摘発?空港入口の「安宅の関 弁慶」のモニュメント、もう一つある入口には「安宅の関 富樫」のモニュメントが配されています。「安あたか宅の関」には、源義経が兄頼朝に追われ、安宅の関を通過する際、関守富樫の尋問に弁慶が偽の巻物「勧進帳」を読み上げ、さらに嫌疑を抱かれると、主君義経を打ち据え、その姿に感動した富樫が通行を許可したという伝説があり、歌舞伎十八番・勧進帳でも有名です。ここには安宅住吉神社もあり、先の伝説と相まって、「難関突破の神」として崇められています。令和2年1月に小松空港では11年ぶり開港以来2例目となる覚醒剤密輸の摘発があり、まさに「関」としての業務を遂行したわけですが、ある職員は、「正月に安宅の住吉さんにお参りに行ったから」と、さっそくその御利益を授かったといかにも日本人らしいことを言っておりましたが…真実はいかに…といったところでしょうか。令和2年2月17日の報道発表の様子4乗りもののまち小松空港が所在する小松市は、「乗りもののまち」としてPRをしています。空港の乗りものといえば航空機ですが、その他乗りもの関連施設等をご紹介したいと思います。(1) 航空祭航空自衛隊小松基地が、年に一度9月に催す「航空祭」は、小松市民約10万人を超える観客が訪れるほどの人気のイベントで、特にアクロバット飛行専門チームの「ブルーインパルス」の展示飛行は有名です。(2) 航空プラザ小松空港に隣接する航空博物館です。航空機の展示のほか、子供向けの大型遊具なども設置されており、夏休みなどは多くの家族連れで人気があります。令和4年4月迄は、2019年3月に運航終了したB-747政府専用機の貴賓室が展示されています。(3) 北陸新幹線現在、福井県敦賀まで北陸新幹線の延伸工事が進められており、2024年に北陸新幹線小松駅の開業が予定されています。将来的には大阪までの延伸が計画されていますので、これが実現すれば、関西圏へ交通利便が高まり、陸・空の高速交通の充実により大きな経済効果が期待されるところです。(4) 日本自動車博物館展示台数500台を誇る日本一の自動車博物館です。国内外の名車だけでなく、ここに来なければ知るこ78 ファイナンス 2021 Jul.連載各地の話題

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