ファイナンス 2021年5月号 No.666
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1はじめに鈴鹿税務署が所在する鈴鹿市は、三重県中北部に位置し伊勢湾と鈴鹿連峰に接しており、亀山市も含め、東海道の宿場町として、昔から栄えたまちです。鈴鹿税務署は、全国に税務署が創設された明治29年に白子税務署及び亀山税務署が設置された後、昭和22年に鈴鹿市及び鈴鹿郡を管轄として新たに設置されたのが始まりです。その後、周辺地域の市町村合併等を繰り返し、現在の管轄区域、鈴鹿市及び亀山市となりました。管内面積は約385.4km2、管内人口は約24.9万人であり、主要な産業は、茶葉生産業、自動車製造業及び液晶製造業のほか、観光業も盛んです。2古代史における伝説的英雄が眠る場所亀山市にある能褒野王塚古墳(全長90m、後円部径54mの前方後円墳)は、「日本武尊」の墓として、現在も宮内庁により管理されています。日本武尊は「古事記」、「日本書紀」に伝えられる英雄伝説の主人公として登場する武人であり、第12代景行天皇の皇子です。各地を征討し故郷の大和へ帰る途中、伊吹山で山の神に阻まれて病に倒れ、伊勢国能褒野で亡くなり、その魂は白い鳥に姿を変え飛び去ったとされています。3全国で祀られる猿田彦大神の本宮鈴鹿市にある「椿大神社」は、鈴鹿山系の中央麓に位置し高山入道ケ嶽・短山椿ケ嶽を天然の社とする全国二千余社の猿田彦大神を祀る本宮であり、「地祇猿田彦大本宮」と称されているほか、伊勢国一の宮でもあります。境内には猿田彦大神の妻神、天之鈿女之命を主神とした「鈿女本宮椿岸神社」があり、夫婦円満、縁結びの神としても知られています。椿大神社4東海道47番目の宿場町鈴鹿市及び亀山市には、東海道の旧宿場町が数カ所ありますが、その中でも、東海道47番目の宿場町で鈴鹿税務署 総務課長塚元 修鈴鹿市能褒野王塚古墳古代の英雄が眠る歴史と伝統が融和するまち~鈴鹿・亀山~84 ファイナンス 2021 May.連載各地の話題

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