ファイナンス 2021年5月号 No.666
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税関サイトhttps://www.customs.go.jp/犯罪組織の手口で多いのは、日本へ帰国する際に海外で知り合いになった人から「日本に知り合いがいるので土産を届けて欲しい」あるいは「仕事上の書類を届けて欲しい」などだ。「届けてくれれば報酬を出す」との甘い言葉をかけられて引き受けてしまうことも多い。最近では、インターネットで収入のよいアルバイトとして、運び屋を募集しているケースも増えている。「タダで海外へ行くことができ、報酬も受け取れる」などと安易に考えて引き受けると、スーツケースを日本に持ち帰るように指示され、その中に覚醒剤が隠されている。財務省・税関では、怪しい誘いを受けたり、情報を見聞きした場合には密輸ダイヤルや密輸情報提供サイトなどへの連絡を呼び掛けている。運び屋になり処罰された事例カバンを運ぶ仕事に誘われた元職場の同僚から、「海外からカバンを運ぶ仕事をしないか。」と誘われ、金欲しさから「運び屋」になった。その後、同僚から紹介された者から「カバンの蓋の内側に物を隠している。X線検査も検知されない。」と言われた。借金をきっかけにリクルートされた借金返済後、再度、借金を申し込んだところ、「儲け話がある。ヤバい仕事。スーツケースをマレーシアから持って帰る。」とリクルートされ、会社の運営資金等欲しさから承諾。出典:警察庁HP事例1事例2懲役8年、罰金450万円懲役7年、罰金300万円税関密輸ダイヤル0120-4シロイ61-9クロイ61税関密輸情報提供サイトhttps://www.customs.go.jp/mizugiwa/mitsuyu/mitsuyu-dial.htm ファイナンス 2021 May.9押収量は5年連続で1トン超に全国の税関における不正薬物の取締り状況特集

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