ファイナンス 2021年4月号 No.665
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八戸市JR鮫駅4蕪かぶ島しまとウミネコ鮫駅から10分ほど歩くと蕪島があります。島には永仁4(1269)年創建の蕪嶋神社があり、一帯はウミネコの繁殖地として天然記念物に指定されています。毎年2~8月にかけて約4万羽が集まり、神社へ参拝する際は空からの落下物に要注意です。ちなみに、ウミネコとカモメはよく似ていますが、ウミネコには、(1)嘴の先端に黒帯と赤班がある(カモメは黄色)、(2)目つきが鋭い(カモメは黒目)、(3)足が鮮やかな黄色といった特徴があります。蕪嶋神社とウミネコ5八戸キャニオン八戸港の主要積出品であった石灰石は現在も主力品の座を占め、石灰鉱山は今なお現役です。鉱山から約10km離れた港の積出専用岸壁と市内のセメント工場まで、採掘された石灰石は地下ベルトコンベアによって運ばれています。ここは国内でも珍しい露天掘りで、海面下にまで掘り進めたことから、採掘場は「八戸キャニオン」と呼ばれる独特の地形が形成されました。八戸石灰鉱山(八戸キャニオン)6駅名に潜む罠、八戸には市役所が ない?出張者から「ホテルは八戸駅前で」とよく言われます。新幹線も停車する八戸駅は、明治24(1891)年に尻内駅として開業し、昭和46(1971)年、八戸駅に改称されましたが、中心部から6km程離れています。市の中心部に近いのはJR八戸線「本八戸駅」で、以前はここが「八戸」駅でした。町に近いのは「ほんぱち」と覚えてください。八戸では市役所を「市庁」と呼びます。広報誌にも「市庁/本庁」の表記があり、公式なもののようです。理由は「青森県庁に対抗」との噂を耳にしましたが、公式な資料では確認できません…。もっとも、津軽vs南部の対立意識については青森県のHPでも紹介されており、「青森といえば何?」と聞けば、結果は津軽のものばかり(りんご、雪、ねぶた祭、三内丸山遺跡、津軽弁、…)に終わることが多く、複雑な思いがあるのかもしれません。80 ファイナンス 2021 Apr.連載各地の話題

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