ファイナンス 2021年4月号 No.665
32/94

○ 宇宙領域における体制整備・宇宙領域における指揮統制を担う部隊を新編し、当該部隊及び宇宙作戦隊を隷下部隊に持つ宇宙作戦群(仮称)を新編。イ サイバー領域における能力強化○ 自衛隊サイバー防衛隊(仮称)の新編・サイバー防衛能力の抜本的強化を図るため、より効果的・効率的な任務遂行が可能となるよう、陸海空自衛隊のサイバー関連部隊から要員を移管し、陸海空共同の部隊としての「自衛隊サイバー防衛隊」(仮称)を新編。○ システム・ネットワークの安全性の強化・サイバー攻撃に関する手法等を収集・分析し、防衛省・自衛隊に対するサイバー攻撃に対処するための装置を整備(48億円)。ウ 電磁波領域における能力強化○ 電磁波作戦能力の強化・ネットワーク電子戦システムを取得(1式:87億円)。○ 電磁波作戦能力の向上に資する研究開発・効果的な電波妨害を実施することにより自衛隊の航空作戦の遂行を支援する、スタンド・オフ電子戦機を開発(100億円)。(2)従来の領域における能力の強化領域横断作戦の中で、宇宙・サイバー・電磁波の領域における能力と一体となって、航空機、艦艇、ミサイル等による攻撃に効果的に対処するため、海空領域における能力、スタンド・オフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、機動・展開能力等を強化する。ア 海空領域における能力強化○ 戦闘機の取得等・電子防護能力に優れたF-35A(4機:391億円)及びF-35B(2機:259億円)を取得し、航空優勢を確保し戦闘機運用の柔軟性を向上。・将来のネットワーク化した戦闘の中核となる役割を果たすことが可能な戦闘機について、国際協力を視野に、我が国主導の「次期戦闘機」を開発(576億円)。○ 艦艇の建造等・多様な任務への対応能力の向上と船体のコンパクト化を両立した新型護衛艦(3,900トン)(2隻:944億円)や、探知能力等が向上した潜水艦(3,000トン)(1隻:684億円)を建造。・「いずも」型護衛艦について、飛行甲板上の耐熱塗装等に加え、戦闘機F-35Bを安全に運用するため、艦首形状を四角形に変更する改修を実施(203億円)。○ 哨戒機の取得等・現有の固定翼哨戒機(P-3C)の除籍に伴い、その後継機として探知識別能力、飛行性能、情報処理能力等が向上したP-1を取得(3機:666億円)するほか、救難飛行艇(US-2)を取得(1機:71億円)。イ スタンド・オフ防衛能力の強化○ F-35Aに搭載するミサイルの取得・相手の脅威圏外(スタンド・オフ)から対処できるF-35Aに搭載可能なスタンド・オフ・ミサイル(JSM)を取得(149億円)。ウ 総合ミサイル防空能力の強化○ ミサイルの取得、発射装置の改修・取得等・自動警戒管制システム(JADGE)の能力向上を実施(221億円)。・PAC-3MSEミサイル(356億円)、03式中距離地対空誘導弾(改善型)(中SAM(改))(1式:120億円)を取得。○ イージス・アショア代替措置関連事業・イージス・システム搭載艦の検討に係る技術支援役務(17億円)。エ 機動・展開能力の強化○ 輸送アセットの取得等・現有の輸送機(C-1)の減勢を踏まえ、航続距離や搭載重量等が向上し、大規模な展開に資する輸送機(C-2)を取得(1機:225億円)。オ 人的基盤の強化○ 女性の活躍推進、生活・勤務環境の改善・女性自衛官の教育・生活・勤務環境基盤の整備を実施(46億円)。28 ファイナンス 2021 Apr.特 集

元のページ  ../index.html#32

このブックを見る