ファイナンス 2021年3月号 No.664
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1鳴門市の概要徳島県北東部に位置する鳴門市は、観光資源として、世界遺産化を目指している「鳴門の渦潮」「四国八十八箇所霊場一番・二番札所」や「行って良かった美術館ランキング」第1位となった「大塚国際美術館」があり、地場産品も「なると金時」「コウノトリれんこん」「鳴門わかめ」「鳴門鯛」等の全国に名を馳せた農水産物が豊富です。また、東京(羽田)から飛行機で約1時間半、神戸(三宮)から車(バス)で約1時間半、大阪(梅田)から約2時間の立地にあり、都会からのアクセスも良好です。しかしながら、他の多くの地方都市と同様、進学や就職、結婚を機に市外へ転出する人も少なくなく、人口減少や高齢化への対応が現在、本市の大きな課題となっています。2ウズパークの誕生ボートレース鳴門は、昭和28年4月の初開催以降、70年近くの歴史を有し、地域経済の発展、地域雇用の確保に大きな役割を果たしてきました。その一方で、近年の趣味の多様化、既存顧客の高齢化等に起因して、売上、来場者数ともに、年々減少傾向にありました。非常に厳しい経営状況が続き、事業廃止の検討もなされていたなか、ボートレース鳴門は、当時の状況に即し、場内の利用効率を高めるため、平成28年に「日本一小さい、コンパクトなスタンド」をコンセプトに、従来の施設規模から1/4程度まで大幅に縮小し、生まれ変わることとなります。ボートレース場の遊休地に整備されたウズパーク(右下)リニューアルに伴い生じた遊休地を活用して、広く一般の人に開放された、にぎわい創出の場を整備するという本市の構想と、ボートレース全体のイメージアップを目的とした、ボートレース場のパーク化(複合施設化)を図るボートレース中央団体の構想が相まって、平成30年11月に「ウズパーク」は誕生しました。こうした取り組みは、全国でも先進的なものであり、ボートレースパーク化のモデル事例として、現在、その他のボートレース場でも広く展開されています。ウズパーク全景ボートレース場から 地域を元気にUZUPARK~ウズパーク~鳴門市企業局 ボートレース企画課 課長東條 勝彦鳴門市92 ファイナンス 2021 Mar.連載各地の話題

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