ファイナンス 2021年2月号 No.663
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1はじめに宇都宮税務署は明治29年に設置され、3度の移転を経て現在に至りました。栃木県の県庁所在地署であり、管轄地域は、宇都宮市、上三川町の1市1町です。栃木県のほぼ中央に位置しており、西に遠く日光連山を背負い、中央北西部に丘陵性山地が分布しますが、大部分は関東平野の北部にあたる平坦地です。気候は、夏暑く、冬場の冷え込みが厳しいことが特徴ですが、夏場に雷が多発する事で雷都と呼ばれることもあります。2都会&田舎の「とかいなか」茨城県・栃木県・群馬県の3県によって構成される北関東地方の中で、唯一の50万人都市である宇都宮市は、恵まれた立地条件や交通条件、各種都市機能の集積などにより、首都圏の北の拠点として発展を続けています。一方で、郊外に出ればのどかな田園風景が広がっており、都会の利便性と豊かな自然が共存する、暮らしやすい「とかいなか」です。上三川町は鬼怒川など3つの川に囲まれた自然豊かな水辺の町です。3ヘクタールの畑に10万本のひまわりの花が咲き誇るサンフラワー祭りは毎年多くの人でにぎわいます。肥沃な大地に囲まれ、かんぴょうの産地として知られる一方、個性的な企業の工場もあり、コンパクトに暮らしやすい町として注目されています。3宇都宮の歴史宇都宮の歴史は古く、その昔、蝦夷平定のため、初めてこの地に足を踏み入れた豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)が開祖といわれており、これを祀った二荒山神社の門前町として栄え、池沼が多いことから「池辺郷」とも呼ばれていました。「宇都宮」の地名は、藤原宗円が二荒山神社の社号「宇都宮」を氏とし、鎌倉幕府の中枢にあって、治政をあげたことに由来するといわれています。二荒山神社 冬渡祭(おたりや)江戸時代には城下町として栄え、参勤交代や日光東照宮の造営などにより往来も多く、「小江戸」と呼ばれるほど繁栄しました。明治17年に栃木県庁が置かれ、同22年に町制、同29年に市制が施行されました。以後、県内の政治経済の中心となり、また、14師団が置かれて軍都としても有名となりました。昭和20年の空襲では市街地の大半を焼失しましたが、いち早く戦災復興土地区画整理を進め、全国でもまれにみる復興をとげました。キーワードは「愉快」~愉快なまち 宇都宮~宇都宮税務署 総務課長二瓶 佳穂宇都宮80 ファイナンス 2021 Feb.連載各地の話題

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