ファイナンス 2021年1月号 No.662
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各地の話題4冬の風物詩もう1品、仙台空港にちなんだ名物を紹介します。せり鍋実は名取市は「せり」の生産が日本一なのですが、宮城県では冬になると「せり鍋」がよく食べられます。せりは春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)の一つで、私の人生でせりをいっぱい食べた記憶がなく、「せり鍋」と言われてもピンときませんでした。はらこ飯と同様に、さぞ「せり鍋」も歴史がある食べ物だろうと思っていたところ、意外にもここ10年くらい前から広まったとのことで、生産日本一の食材を名物にしようと農家の皆さんと居酒屋さんが共同で取り組んだ結果ということでした。さて「せり鍋」がどんな鍋かというと、しょうゆベースの出汁つゆに、鶏肉や鴨肉などと一緒に、せりを入れるもので、名取市で採れた新鮮なせりは、さっとシャブシャブするだけで食べられ、シャキシャキ感が癖になる鍋と言えます。そんな「せり鍋」で一番驚いたのは、葉の部分だけでなく、土を落とした根まで鍋に入れていることでした。宮城ダンディに話を聞くと、冬の季節は根が特に美味しいらしく、捨てるところがないとのことですので、こちらも機会があればぜひご賞味ください。5米処と言えば宮城県は全国有数の米生産地としても有名です。米処ということで漏れなく地酒も美味しく、また有名な酒蔵もたくさんあります。このように酒処の宮城県では、日本酒が楽しめる催しも開催されており、昨年10月には「日本酒と西公園」というイベントが開催されました。このイベントは、全国から約30の酒造が集結し、約50種類の日本酒を「利き酒」出来るとともに、「酒の肴」を味わえる飲食ブースもあるなど、日本酒好きにはたまらない催しとのこと。 「2020日本酒と西公園」ロゴ例年6月に開催しているところ、昨年は新型コロナウイルスの影響により10月に延期して開催されましたが、感染防止対策を施しながら多くの方が楽しんだとのことです。6終わりにここでは紹介しておりませんが、宮城県には、牛タンやずんだ、温泉や百景など、まだまだたくさんの美味しいものや見所があります。現在は新型コロナウイルスの影響で外食や観光がしにくい状況ですが、県内の皆さんは感染防止対策を行いながら懸命に生活されております。新型コロナウイルスが収束した暁には、是非、仙台空港を利用して頂き、宮城県を満喫してもらえるとうれしいです。【協力】仙台国際空港株式会社名取市観光物産協会亘理町観光協会日本酒と西公園実行委員会 ファイナンス 2021 Jan.88連載各地の話題

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