ファイナンス 2021年1月号 No.662
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《チートその13:国土地理院地図》自転車に乗っていてつらいことのひとつに上り坂があります。電動アシスト付き自転車に乗っていれば問題ありませんが、10万円オーバーの世界で、安上がりに対策するなら、坂を避けるしかありません。まずは「国土地理院地図」と検索窓に入力してみましょう。ページに入って左上の「地図」アイコンをクリックするとメニューが出てきます。そこにあるのが、ここで使う「自分で作る色別標高図」。選択すると、何m刻みで色を変えるか選べます。霞が関への通勤圏内であれば、6mまたは7m刻みがちょうどいい具合でしょう。これだけで、どこにどのような坂があるのかが一目瞭然になるのです。例として、財務省から渋谷に行く際のコース取りを見てみましょう。最短は三年坂から六本木通りですが、三年坂の上りは無視しても、六本木に向かって上ったら西麻布に向かって下り、再度南青山を上ることになり、2回の上りがあります。わたくしなら、外堀通りで赤坂見附まで出て246。多少遠回りにはなりますが、上りは赤坂見附から青山への1回だけになります。1回だって上りは嫌だ、ということでしたら、かなり遠回りにはなりますが、日比谷通りを芝公園まで行き、麻布十番経由で古川橋に回って明治通りに入れば、渋谷まで坂と呼べるほどの上りはありません。なお、紹介した使い方はウェブページのものですが、スマホなら「スーパー地形」アプリを使う方が便利です。ただし、本用法に必要な標高パレット機能は、iOS版なら買切り課金ですが、Android版は継続課金ですので、iOSデバイスを持たないわたくしは、パソコンで地理院地図を見ているのです。《チートその14:キョリ測》「その13」では「多少遠回り」「かなり遠回り」と書きましたが、具体的にはどのくらい?六本木通りルートが約4.6km、246ルートが約5.5km、明治通りルートが約8kmになります。道のりを指定して距離を測るには、「キョリ測」が便利。ウェブ版、iOSアプリ、Androidアプリのいずれも無料です。《チートその15:スマートウォッチ》ここまでの連載で、何度か走行スピードについて言及してきましたが、スピードを測るにも機材が必要です。スピードのほか、走行距離等の必要なデータを扱う機材がサイクルコンピュータ(略してサイコン)ですが、ガチでトレーニングをするならともかく、通勤のお供に気軽に使うには少々お高いものとなります。スマホをサイコン化するアプリもありますが、いざ乗るぞ、という時に手間が増えるのはうれしくありません。実は、最近になってかなり値段がこなれてきたスマートウォッチがちょうどいいのです。選ぶ際には、(1)サイクリングのログを記録するメニューがあり、(2)GPS機能があり(スマートウォッ―異世界に転生してチートで活躍ってご都合主義じゃないですか、でも本当にそんなこともあるんですよ!!?自転車通勤「なろう」になろう!?で証券取引等監視委員会事務局総務課長若原 幸雄前回に引き続いてのアイテム回でデジタルガジェットですが、「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」って言いますし、むしろ魔法!?3うーん、だいぶ生活レベルは下がるらしいなあ。そんなところでやっていけるか不安だ。何の知識もない自分がそんな世界に飛び込んで大丈夫だろうか。あ。「あの、ひとつお願いが」「お、なんじゃなんじゃ。なんでも叶えてやるぞ?」「これ、向こうの世界でも使えるようにできませんかね?」そう言って僕が制服の内ポケットから出したもの。小さな金属の板のような万能携帯電話。いわゆるスマートフォン。冬原バトラ『異世界はスマートフォンとともに。』65 ファイナンス 2021 Jan.連載自転車通勤で 「なろう」になろう!?

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