ファイナンス 2020年12月号 No.661
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各地の話題3Lagoonの役割「スタートアップカフェコザ」の思いを引き継ぎ、更なる事業促進のため2019年5月にLagoonとしてリニューアルいたしました。これまで同様コワーキングスペースの運営や創業・起業相談、プログラミングスクール等のICT人材育成、3Dプリンターやレーザーカッター等を活用したものづくり支援を軸に、新たにシェアキッチンプログラムを始めました。これは飲食業の創業相談者も多く、その支援策として始めたもので、元々Lagoonに備え付けてあったキッチンを活用し、それぞれ割り当てられた時間に応じてキッチンが利用できるというものです。初期投資を抑えることができ、実店舗を持っていなくても気軽に飲食業に参入できると地域からも好評でした。その他にも、昨年度はイベント開催113回、延べ4,500名の参加実績があり、多くの方にLagoonの取組を知っていただきました。今年度は新型コロナウイルスの影響により、イベントのあり方も変わってきており、これまではスケジュールが合わず参加できなかったという方も多くいましたが、オンラインイベントになると場所を選ばず時間を調整することで参加でき、開催回数は減少しましたが、合計参加者数はむしろ増加しています。また、国内にとどまらず国外にも活動の幅を広げており、台湾や香港を始め、アジアのスタートアップ業界と連携を図るなど、当初の見込み以上の成果を上げています。イベントの様子4今後の展望マイクロソフトやフリーランスコミュニティーとも連携を図ることで、これまでよりも多くの属性の人々がLagoonを訪れ、コミュニティの輪がさらに広がっています。今後も様々なイベント開催を通して関係人口を増やしていくと同時に、何かやりたいという熱意を持つ人がさらに集まる場所になるよう、起業家の思いに寄り添い、失敗にも成功にも伴走する存在であり続けられるよう、Lagoonが本市の中心となってまちづくりの生態系を広げていきたいと考えています。人が人を呼び連鎖することで強い化学反応が起きるまちコザ。あなたも「コザに来ざるを得ない」!皆様も是非沖縄市コザへお越しください。シェアキッチンプログラムにおける品評会の様子地域の持続可能性向上に貢献する「Lagoon」財務広報相談専門官沖縄総合事務局財務部財務課 川満 克己「Startup Lab Lagoon」の運営スタッフは、テック企業経営者、エンジニア、都市計画、観光など多様な経歴のメンバーで構成。シャッター通りと呼ばれたコザの街を活性化し、Diversity(多様性)・Co-Creating(共創)・Challenging(挑戦)を大切に、起業家の想いに「寄り添い」、失敗にも成功にも「伴走」し、地域の持続可能性、価値向上に大きく貢献している。足許、コロナ禍で対応を余儀なくされている観光産業の支援にも積極的に取り組んでおり、こうした取組みを沖縄市とも連携し支援していきたい。 ファイナンス 2020 Dec.87連載各地の話題

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